アメリカ西海岸の大都市Los Angelesは、日本では「ロサンゼルス」と呼ばれることが多い一方で、「ロス」と略されることもあります。しかし、英語圏では「Los」を単独で都市名のように使うことは少なく、「なぜ日本人だけがロスと言うのか」と疑問に感じる人もいます。
実は「ロス」という呼び方には、日本独自の省略表現として定着した背景があります。また、英語で使われる「LA」とは意味や使われ方が異なります。
この記事では、Los Angelesが「ロス」と呼ばれる理由や、海外での一般的な呼び方、「Los」の意味について分かりやすく解説します。
「ロス」は日本で定着した独自の略称
「ロス」という呼び方は、日本語圏で広く使われている略称です。ロサンゼルスという長いカタカナ表記を短くしたもので、新聞、テレビ、旅行情報、スポーツニュースなどで長年使用されてきました。
日本語では外国の地名を短縮して呼ぶ文化があります。例えば、ニューヨークを「NY」、サンフランシスコを「サンフラン」、ロサンゼルスを「ロス」と呼ぶように、発音しやすい形へ変化することがあります。
そのため、「ロス」という呼び方は間違いというより、日本語の中で生まれた通称と考えるのが自然です。
英語圏では「ロス」ではなく「LA」が一般的
アメリカでは、Los Angelesを略す場合、多くの場合「LA(エルエー)」と言います。映画やニュース、日常会話でも「LA」という表現が非常によく使われます。
例えば、「I live in LA.(私はLAに住んでいます)」や「I’m going to LA.(LAへ行きます)」のように、都市名を短く表現するときに使われます。
また、ロサンゼルスの住民自身も「LA」という呼び方を使うことが多く、「Los」とだけ言うことは一般的ではありません。
「Los」は英語のtheではなくスペイン語の言葉
「Los」という部分が英語の「the」に似ているのではないかと思う人もいますが、これはスペイン語の単語です。
Los Angelesはスペイン語で「天使たち」という意味になります。「Los」は男性複数名詞につく定冠詞で、英語の「the」に相当します。そして「Angeles」は「天使」を意味します。
つまり、Los Angelesという地名全体で「天使たち」という意味になり、「Los」だけを取り出して都市名として使う意味はありません。
なぜ日本では「ロス」という呼び方が広まったのか
日本で「ロス」が広まった理由には、発音のしやすさがあります。「ロサンゼルス」は6文字以上の長い名称で、ニュースや会話では何度も繰り返すと少し長く感じられます。
そこで、最初の部分で印象に残りやすい「ロス」が略称として使われるようになりました。また、昔から映画やハリウッド関連のニュースで「ロス」という表現が多く使われたことも普及の理由です。
例えば、「ロス市警」「ロス五輪」「ロス旅行」のような表現は、日本語の中で自然な言葉として定着しています。
「ロス」と言うと海外で通じるのか
日本人同士の会話では「ロス」と言って問題ありません。しかし、英語話者に対して「Los」と言っても、ロサンゼルスを指していると理解されない可能性があります。
海外旅行や英会話の場面では、「Los Angeles」または「LA」と言うほうが自然です。
例えば、空港で「I’m going to Los.」と言うより、「I’m going to LA.」と言ったほうが確実に伝わります。
外国の都市名には日本独自の呼び方が存在する
「ロス」のように、日本語の中で独自に定着した外国地名の略称は珍しくありません。言語が変わると、発音しやすさや文化的な背景によって呼び方が変化します。
これは日本だけの特殊な現象ではなく、世界中で見られます。外国語の地名は、その国の言葉に合わせて変化することがあります。
そのため、「ロス」という表現は英語として正しいかどうかではなく、日本語の中で作られた呼び方として考えると理解しやすくなります。
まとめ
Los Angelesを「ロス」と呼ぶのは、日本で広まった独自の略称です。英語圏では一般的に「LA」と呼ばれ、「Los」だけでロサンゼルスを意味することはほとんどありません。
また、「Los」は英語のtheではなく、スペイン語で「その・複数の」を表す定冠詞で、Los Angeles全体で「天使たち」という意味になります。
日本語には外国の地名を短く呼ぶ文化があり、「ロス」もその一例です。日本国内では自然な表現ですが、海外で使う場合は「LA」や「Los Angeles」と言うと伝わりやすくなります。


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