ミツトヨのHM100シリーズ(ビッカース硬さ試験機)を導入する際、自動測定機能付きのモデルであっても、従来のような手動による測定が可能なのか気になる方は多いでしょう。特に既存設備で手動測定に慣れている場合や、特殊な試料を測定する場合には、自動機能と手動機能の違いを理解しておくことが重要です。
この記事では、ミツトヨHM100シリーズの自動測定機能の特徴、自動測定なしのモデルとの違い、手動に近い測定方法が可能なのかについて、ビッカース硬さ試験の基本も含めて解説します。
ビッカース硬さ試験機における自動測定とは何か
ビッカース硬さ試験では、ダイヤモンド製の圧子を試料表面に押し込み、できたくぼみ(圧痕)の対角線長さを測定して硬さ値を算出します。
従来型の硬さ試験機では、測定者が顕微鏡を覗きながら圧痕の大きさを読み取り、計算する必要がありました。これが一般的に手動測定と呼ばれる方法です。
一方、自動測定機能付きのHM100シリーズでは、カメラや画像解析機能を利用して圧痕を自動認識し、対角線長さの測定や硬さ値の算出を効率化できます。
HM100シリーズの自動測定ありモデルでも手動測定は可能なのか
ミツトヨHM100シリーズの自動測定機能付きモデルは、自動測定専用というわけではなく、測定条件や用途によっては手動に近い操作で測定を行うことができます。
つまり、自動測定機能を搭載したモデルでも、必要に応じて測定者が画像を確認しながら測定位置を指定したり、測定結果を確認したりする運用が可能です。
例えば、自動認識が難しい特殊形状の圧痕や、表面状態によって画像処理が安定しない試料では、測定者による確認や調整を行うことで対応できます。
自動測定なしモデルとの違いは測定精度ではなく作業効率
自動測定ありモデルと自動測定なしモデルの大きな違いは、基本的な硬さ測定の原理ではなく、圧痕測定作業をどこまで自動化できるかという点です。
手動測定では、測定者の経験や目視判断による影響を受けやすく、複数箇所を測定する場合には時間もかかります。
一方、自動測定機能を使用すると、複数箇所の測定や連続測定を効率的に行うことができ、測定者によるばらつきを抑えやすいというメリットがあります。
自動測定機能を使わずに測定したい場合の注意点
自動測定機能付きのHM100シリーズで手動に近い測定を行う場合でも、装置の仕様や搭載ソフトウェアのバージョンによって操作方法が異なる可能性があります。
また、ビッカース硬さ試験では圧痕の読み取りが測定結果に大きく影響するため、単純に目視測定を行う場合でも適切な校正や測定条件の設定が必要です。
例えば微小硬さ測定や薄膜測定などでは、圧痕が小さいため、自動画像解析の方が安定した結果を得られるケースもあります。
HM100シリーズを選ぶ際に確認すべきポイント
HM100シリーズを選定する場合は、自動測定機能が必要かどうかだけではなく、測定する試料の種類、測定頻度、必要な精度、作業者数などを考慮することが大切です。
研究開発や品質管理で多くの測定を行う場合は、自動測定機能による効率化のメリットが大きくなります。一方、少量の試料を測定する場合や、熟練者が手動測定を行う環境では、シンプルな構成でも十分な場合があります。
導入前には、実際の試料を使ったデモ測定を依頼し、自動測定と手動操作の両方が目的に合うか確認すると安心です。
まとめ|HM100シリーズは自動測定付きでも柔軟な測定運用が可能
ミツトヨHM100シリーズの自動測定機能付きモデルは、自動測定だけに限定された装置ではなく、測定条件に応じて確認や調整を行いながら使用できる柔軟性があります。
ただし、具体的な手動測定操作の範囲や対応方法は、選択するモデルやソフトウェア構成によって異なるため、購入前にメーカー仕様や取扱説明書で確認することが重要です。
自動測定機能は作業効率や測定の再現性を高めるための機能であり、必要に応じて活用することで、ビッカース硬さ試験をより正確かつ効率的に行うことができます。


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