数学IIIの微分を使った値域の問題では、極値だけでなく、xが限りなく大きくなる場合や小さくなる場合の様子を調べる必要があります。特に「x→∞」「x→−∞」を増減表にどう書けばよいのか迷う人は多くいます。
この記事では、分数関数の値域を微分で求めるときの考え方や、増減表に無限大の情報を入れる方法について、具体例を使って分かりやすく解説します。
微分で値域を求めるときに調べること
関数の値域を求める場合、グラフがどのように変化するかを調べる必要があります。そのために微分を使い、増加する区間や減少する区間、極値を確認します。
特に分数関数では、分母が0になる点が存在するため、定義域にも注意が必要です。例えば、
y=(x-2)/(x^2-4x+5)
のような式では、分母が0になる場所があるかを最初に確認します。
その後、微分して増減を調べ、さらにxが∞や−∞へ向かったときに関数の値がどうなるかを調べることで値域を判断できます。
x→∞やx→−∞は増減表にどう書くのか
x→∞やx→−∞は、実際の数として代入するものではありません。「グラフの右端や左端がどこへ近づくか」を表しています。
例えば、xがどんどん大きくなるとき、関数の値が0に近づくなら、増減表では右端に「x→∞、y→0」と書きます。
同じように、xがどんどん小さくなるときは左端に「x→−∞」を書き、そのときのyの値の変化を書きます。
| x | −∞ | 途中の値 | ∞ |
|---|---|---|---|
| y | ある値へ近づく | 極値 | ある値へ近づく |
つまり、∞は増減表の端に置き、「その先でグラフがどうなるか」を示すために使います。
分数関数では極限を考えることが重要
分数関数では、xが非常に大きくなったときの値を調べるために極限を利用します。
例えば、
y=(x-2)/(x^2-4x+5)
では、分子はxの1次式、分母はxの2次式です。
xが非常に大きくなると、分母の増え方の方が速いため、全体の値は0に近づきます。
したがって、
x→∞のとき y→0
x→−∞のとき y→0
となります。
この情報を増減表の両端に書くことで、グラフ全体の形を判断できます。
微分を使った値域の求め方の流れ
微分を利用して値域を求める場合は、次の順番で考えると整理しやすくなります。
① 定義域を確認する
分母が0になる場所など、関数が存在しない範囲を確認します。
② 微分して増減を調べる
導関数を求め、符号から増加・減少する区間を判断します。
③ 極値を求める
増減が変化する場所で最大値や最小値があるか確認します。
④ x→±∞のときの値を調べる
グラフの両端がどこへ近づくかを確認します。
⑤ グラフの範囲から値域を決定する
極値と端の値を合わせて、取りうるyの範囲を判断します。
増減表で迷いやすいポイント
よくある間違いは、「x→∞は最後の数字を書く場所」とだけ覚えてしまうことです。大切なのは、∞そのものではなく、その方向へ進んだときの関数の様子です。
例えば、右へ進み続けるグラフが0に近づいていくなら、右端には「∞」と「0に近づく」という情報を書きます。
また、極値だけを見て値域を判断すると、グラフの端の部分を見落とすことがあります。分数関数では特に、極限を必ず確認する習慣をつけることが重要です。
まとめ|x→±∞はグラフの端の動きを表す
微分を使った値域問題では、増減表にx→∞やx→−∞を書くことに慣れることが大切です。
∞は特別な数字ではなく、「限りなくその方向へ進んだとき」という意味です。そのときのyの値の変化を調べて、増減表の端に記入します。
極値だけではなく、左右の端の様子まで確認することで、分数関数の値域を正確に求められるようになります。


コメント