令和7年4月から電気主任技術者による保安管理業務の点検頻度が見直され、外部委託の場合は月1回以上だった点検が3か月に1回以上へ変更されたという情報が注目されています。一方で、自社で電気主任技術者を選任している事業場についても同じように変更されたのか疑問に感じる方も多いでしょう。
この記事では、電気主任技術者の点検頻度の変更内容について、外部委託の場合と自社選任の場合の違い、制度改正の考え方、実務上注意すべきポイントを分かりやすく解説します。
令和7年4月から変更された電気主任技術者の点検制度とは
電気設備の保安管理では、電気事業法に基づき、事業用電気工作物の設置者が電気主任技術者を選任し、設備の安全を確保することが求められています。
これまでは、電気主任技術者による点検や保安管理業務について、外部委託制度を利用している場合でも、月1回以上の点検を基本とする運用が一般的でした。
しかし、設備の監視技術の向上や保安管理体制の変化を踏まえ、令和7年4月から外部委託による保安管理業務について、一部の条件を満たす場合は点検頻度を3か月に1回以上とする見直しが行われました。
外部委託の場合は点検頻度が3か月に1回以上へ変更
外部委託とは、電気主任技術者を自社で直接雇用して選任するのではなく、経済産業大臣の承認を受けた保安管理業務外部委託先に保安業務を依頼する制度です。
令和7年4月以降、一定の条件を満たした外部委託契約では、電気主任技術者による定期点検の頻度が「1月に1回以上」から「3月に1回以上」に緩和されました。
ただし、すべての設備が自動的に3か月に1回になるわけではありません。設備容量、設備状況、監視装置の設置状況など、法令や保安規程で定められた条件を満たす必要があります。
自社選任の電気主任技術者の点検頻度は変わったのか
自社で電気主任技術者を選任している場合、外部委託制度とは扱いが異なります。
自社選任の場合は、電気主任技術者が自社の保安規程に基づいて電気設備の点検や監督を行います。そのため、外部委託制度における点検頻度緩和の対象とは基本的に別の考え方になります。
つまり、令和7年4月の外部委託制度の見直しによって、自社選任の電気主任技術者による点検頻度が一律に「3か月に1回以上」へ変更されたわけではありません。
自社選任の場合は、引き続き各事業場の保安規程に定めた頻度で点検を実施する必要があります。保安規程に月次点検を定めている場合は、その規定に従った管理が必要です。
なぜ外部委託だけ点検頻度が緩和されたのか
外部委託制度では、専門の保安管理業者が複数の事業場を管理しており、経験や専門知識を活用した効率的な保安管理が行われています。
また、近年では遠隔監視装置や高性能な測定機器が普及し、設備状態を継続的に把握できる環境が整ってきました。
そのため、一定の条件を満たす設備については、現地訪問による点検回数を減らしても安全性を維持できると判断され、外部委託制度の点検頻度が見直されました。
一方、自社選任の場合は、事業者自身が保安体制を構築し、保安規程に基づいて管理する仕組みであるため、外部委託制度の変更とは直接連動しません。
電気主任技術者が実務で確認すべきポイント
今回の制度変更により、電気主任技術者や設備管理担当者は、自社の管理方法が外部委託なのか自社選任なのかを改めて確認することが重要です。
例えば、外部委託契約を結んでいる工場やビルでは、契約内容や保安規程が変更後の制度に対応しているか確認する必要があります。
一方、自社選任の場合は、点検回数が減ったと判断せず、現在の保安規程や設備状況に合わせた適切な点検を継続することが求められます。
まとめ:令和7年4月の変更は主に外部委託制度の見直し
令和7年4月からの電気主任技術者の点検頻度変更は、主に外部委託による保安管理業務に関する制度見直しです。
外部委託では条件を満たす場合に月1回以上の点検から3か月に1回以上へ緩和されましたが、自社選任の電気主任技術者について同じ変更が適用されたわけではありません。
自社選任の場合は、これまで通り保安規程に基づいた点検・監督を行う必要があります。制度変更への対応では、点検頻度だけを見るのではなく、自社の保安体制全体を確認することが大切です。


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