英語を学習していると「仮主語」と「形式主語」という似たような言葉が登場し、同じ意味なのか違うものなのか迷うことがあります。特にItを使った英文では、どちらの用語を使うべきか混乱しやすいポイントです。
この記事では、仮主語と形式主語の関係、それぞれの言葉が指しているもの、具体的な英文例を使って違いを整理します。英語の文構造を正しく理解するための基礎知識として確認していきましょう。
仮主語と形式主語は基本的に同じものを指す
結論から言うと、英語学習において「仮主語」と「形式主語」はほぼ同じ意味で使われることが多いです。どちらも、本来の主語になる内容を後ろに移動し、文の先頭にItを置く構文を説明するときに使われます。
例えば、次の英文を見てみましょう。
It is important to study English.
この文では、実際に「重要である」と言っている内容は「to study English(英語を勉強すること)」です。しかし、英語では長い主語を文頭に置くより、Itを先に置いた方が自然な形になります。
このときのItが「仮主語」または「形式主語」と呼ばれます。
仮主語とは本来の主語の代わりに置く主語
仮主語という言葉は、「本当の主語ではないが、文の形を作るために一時的に置かれている主語」という意味です。
先ほどの例文では、文法上の主語はItですが、意味上の主語は「to study English」です。
つまり、以下のような関係になります。
| 役割 | 内容 |
|---|---|
| 仮主語 | It |
| 本当の主語(意味上の主語) | to study English |
Itは内容を持たない代わりの主語であり、後ろに本来伝えたい内容が置かれています。
形式主語とは文法上の位置を埋める主語
形式主語という表現も、基本的には同じItを説明しています。「形式」という言葉は、意味よりも文の形を整える役割を表しています。
英語では主語が長くなる場合でも、必ず主語を文頭に置く必要があります。そのため、長い内容を後ろへ移動し、代わりに短いItを置きます。
例えば、次の2つの文を比較すると分かりやすくなります。
To learn a new language is difficult.
It is difficult to learn a new language.
どちらも意味は「新しい言語を学ぶことは難しい」です。しかし、英語では後者のようにItを使う形の方が自然に使われます。
仮主語と本当の主語を見分ける方法
仮主語や形式主語を判断するときは、文頭のItが何を指しているのかを確認すると分かりやすくなります。
もしItの後ろにto不定詞やthat節が続いていて、「それ」と訳して意味が通らない場合、そのItは仮主語である可能性が高いです。
例えば、以下の英文です。
It is surprising that he passed the exam.
この場合、驚く内容はItではなく「that he passed the exam(彼が試験に合格したこと)」です。そのため、Itは形式的に置かれた主語になります。
注意したい本当の代名詞Itとの違い
すべてのItが仮主語や形式主語になるわけではありません。Itには、普通の代名詞として「それ」という意味で使われる場合もあります。
例えば、次の英文です。
I bought a book. It was interesting.
この場合のItは「その本」を指しており、明確な意味を持っています。これは仮主語ではありません。
一方で、「It is important to exercise」のように、It自体が何を指しているのか分からず、後ろに内容がある場合は仮主語・形式主語の構文になります。
仮主語・形式主語を使う代表的な表現
仮主語や形式主語の構文は、英語の日常表現や文章で非常によく使われます。
代表的な例として以下のような表現があります。
- It is important to ~(~することは重要だ)
- It is difficult to ~(~することは難しい)
- It is said that ~(~と言われている)
- It is possible that ~(~の可能性がある)
これらは英語らしい自然な文章を作るために欠かせない表現です。
まとめ|仮主語と形式主語はほぼ同じ意味として理解して問題ない
仮主語と形式主語は、厳密には説明する視点が少し異なりますが、英語学習では同じものを指す言葉として扱われることが多いです。
どちらも、長い主語を後ろへ移動し、文頭にItを置く構文を説明するための用語です。大切なのは名称の違いよりも、「Itが本当の意味を持つ主語なのか、それとも文の形を整えるためのものなのか」を見分けることです。
英文を読むときは、Itを見たらすぐに「それ」と訳すのではなく、後ろに本来の主語が隠れていないか確認することで、英語の構造をより正確に理解できるようになります。


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