古い手紙や古文書を読んでいると、「以手紙得御意候」のような現代では使われない表現に出会うことがあります。漢字の意味を一つずつ考えても分かりにくいですが、これは昔の手紙で使われた定型的な挨拶表現の一つです。
この記事では、「以手紙得御意候」の現代語訳や言葉の構造、当時の手紙文化における使われ方について分かりやすく解説します。
「以手紙得御意候」の現代語訳
「以手紙得御意候」は、現代語にすると「この手紙によって(あなたに)お目にかかります」「手紙を通じてご挨拶申し上げます」という意味になります。
現在の手紙の表現に置き換えるなら、「書面にてご挨拶申し上げます」「この手紙をもってご連絡いたします」といった意味合いになります。
直接会うことができない相手に対して、まず手紙で自分の意を伝えるという、丁寧で改まった表現です。
「以手紙得御意候」の言葉の分解
この表現は、それぞれの漢字の意味を理解すると分かりやすくなります。
| 語句 | 意味 |
|---|---|
| 以 | 〜をもって、〜によって |
| 手紙 | 手紙、書状 |
| 得 | 得る、受ける |
| 御意 | お考え、お気持ち、またはお目にかかることを表す敬語的表現 |
| 候 | 〜です、〜ますにあたる丁寧な助動詞 |
直訳すると「手紙によって御意を得ます」という形になります。ここでいう「御意を得る」は、単純に相手の考えを得るという意味ではなく、「お目にかかる」「ご挨拶する」という意味で使われています。
「御意を得る」は昔の手紙で使われた敬語表現
「御意を得る」という表現は、江戸時代などの書状でよく見られる敬語表現です。身分の高い相手や目上の人物に対して、直接会う代わりに手紙で挨拶する際に使われました。
例えば、武士や商人が主人や取引相手へ送る手紙では、「一筆啓上仕候」「以手紙得御意候」などの決まった書き出しが使われることがありました。
現代のビジネスメールでいう「突然のメールにて失礼いたします」「書面にてご挨拶申し上げます」に近い役割を持つ表現です。
古文書で見る場合の注意点
古い文章では、現在とは異なる意味で漢字が使われていることがあります。そのため、「得御意」を現代語の「意見を得る」とそのまま訳すと不自然になる場合があります。
古文書を読む際には、単語単体の意味だけではなく、その時代の手紙表現や身分関係を考えることが重要です。
例えば、「候」は現代ではほとんど使われませんが、江戸時代の文章では非常によく使われる丁寧な表現で、「〜でございます」「〜いたします」という意味になります。
「以手紙得御意候」を使った文章の雰囲気
この表現は、単なる連絡ではなく、相手への敬意を強く示す改まった書き出しです。親しい相手への日常的な手紙ではなく、目上の人や重要な相手への正式な書状で使われました。
そのため、現代の文章で同じ表現をそのまま使うことはありませんが、日本の手紙文化や歴史的な文書を理解するうえでは重要な表現です。
古文書を読む際には、「何を伝えたいのか」だけでなく、「誰が誰に向けて書いたのか」を考えることで、文章の意味がより深く理解できます。
まとめ|「以手紙得御意候」は手紙での丁寧な挨拶表現
「以手紙得御意候」は、現代語では「この手紙をもってご挨拶申し上げます」「書面にてお目にかかります」という意味になります。
「以」は手段を表し、「御意を得る」は昔の敬語表現として相手に面会や挨拶をする意味で使われ、「候」が丁寧な文章を作っています。
古文書や歴史資料を読むときは、単純な漢字の意味だけではなく、当時の文化や手紙の決まり文句を知ることで、より正確に内容を理解できるようになります。


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