「御達罷成承知奉畏候」の意味とは?古文・候文を現代語訳して解説

文学、古典

古い公文書や手紙、歴史資料などでは、「御達罷成承知奉畏候」のような現在では使われない独特の表現が登場することがあります。漢字が多く並んでいるため意味が分かりにくいですが、一つずつ言葉を分解すると内容を理解できます。

この記事では、「御達罷成承知奉畏候」の読み方や現代語訳、各語の意味、当時の使われ方について詳しく解説します。

「御達罷成承知奉畏候」の読み方

「御達罷成承知奉畏候」は、一般的には「おたっし まかりなり しょうち たてまつり かしこみ そうろう」と読みます。

ただし、古文書や候文(そうろうぶん)では書き手や時代によって読み方や区切り方に多少の違いがあります。

この表現は、江戸時代から明治期頃までの公的な文書や目上の人物への書状などで使われた、非常に丁寧で格式の高い言い回しです。

「御達罷成承知奉畏候」を現代語にすると

「御達罷成承知奉畏候」は、現代語では以下のような意味になります。

「ご指示(お知らせ)をいただき、承知いたしました。謹んでお受けいたします。」

また、文脈によっては「お達しの内容を承りました。ありがたく承知しております」という意味になる場合もあります。

つまり、相手からの命令や通知、指示を受け、それを理解し従う意思を非常に丁寧な形で表した文章です。

「御達」「罷成」「承知」「奉畏候」の意味

言葉 意味
御達 相手からの命令、知らせ、指示
罷成 「なる」「至る」の謙譲表現
承知 内容を理解すること、受け入れること
奉畏候 謹んで承る、恐れ敬って受けるという意味

特に「奉畏候」は現代ではほとんど使用されませんが、相手への強い敬意を示す表現です。「奉る」と「畏る」が組み合わさり、へりくだった姿勢を表しています。

「候」は候文で頻繁に使われる語尾で、現代語の「です」「ます」に近い役割を持っています。

候文で使われる丁寧表現の特徴

江戸時代から明治時代にかけての書状では、身分や立場を意識した表現が重要でした。そのため、現代の敬語よりもさらに複雑で長い敬語表現が使われました。

例えば、「承知しました」という短い返答でも、相手が上位者の場合には「承知奉畏候」のように表現し、最大限の敬意を示しました。

現代のビジネスメールで「承知いたしました」と書く感覚に近いですが、候文ではさらに格式を高めた表現になっています。

実際の使用場面の例

例えば、主君や役所から何らかの指示を受けた家臣が返答する場合、「御達罷成承知奉畏候」と記すことで、「ご命令を確かに受け取り、その通りにいたします」という意思を伝えました。

また、役職者同士の連絡や公式な届け出などでも、このような表現が使われることがあります。

現代で例えるなら、会社員が上司から重要な指示を受けた際に、「ご指示の件、承知いたしました。対応いたします」と返答する場面に近いと言えます。

まとめ|「御達罷成承知奉畏候」は丁寧な了承表現

「御達罷成承知奉畏候」は、現代語では「お知らせやご指示をいただき、承知いたしました。謹んでお受けします」という意味になります。

一見すると難しい漢字が並んでいますが、「御達=指示や知らせ」「承知=理解すること」「奉畏候=謹んで承る」というように分解すると理解しやすくなります。

このような候文表現を知ることで、古文書や歴史資料を読む際に、当時の人々の礼儀や上下関係をより深く理解できるようになります。

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