中学数学の関数では、「xの範囲が決められているとき、yの最小値や最大値を求める」という問題がよく出題されます。特に「a≤x≤a+1、y=x²」のような問題では、xが範囲内で自由に動くことと、yの値が1つに決まることを混同してしまうことがあります。
この記事では、なぜ答えを「y=x²」としてはいけないのか、関数の最大値・最小値とは何を求めているのかを、具体例を使って分かりやすく解説します。
最大値・最小値の問題で求めるものとは
まず理解しておきたいのは、最大値や最小値の問題では「式そのもの」ではなく「yが取り得る値」を求めるということです。
例えば、y=x²という関数では、xの値が決まればyの値も決まります。しかし、xの範囲が決められている場合は、その範囲内でxを変化させたとき、yがどこまで大きくなるか、どこまで小さくなるかを調べます。
つまり、答えとして求めるのは「y=x²という関数」ではなく、「yの最小値はいくつ、最大値はいくつか」という数値です。
「xはaとa+1の間で一意の値を取る」という考え方の間違い
質問では「xはaとa+1の間で一意の値を取れるのだから、答えはy=x²ではないか」と考えています。
しかし、ここでいう「一意」という考え方が少し違います。xは確かに1つの瞬間では1つの値を取りますが、条件a≤x≤a+1の中では、たくさんの値を取ることができます。
例えばa=2の場合を考えると、
2≤x≤3
となります。このときxは2、2.5、2.8、3など、さまざまな値を取ることができます。
したがってyも1つではありません。
x=2ならy=4、x=2.5ならy=6.25、x=3ならy=9となり、yも変化します。
y=x²を答えにしてはいけない理由
「y=x²」は最大値や最小値ではなく、xとyの関係を表す式です。これは関数の式であって、yの範囲を答えているわけではありません。
例えば問題が「y=x²のグラフを描け」と言われた場合なら、y=x²は正しい答えになります。しかし、「yの最小値と最大値を求めよ」と聞かれている場合は、具体的な値を答える必要があります。
料理に例えると、「材料から料理を作る手順」と「完成した料理の量」を聞かれている違いに近いです。y=x²は計算方法であり、最大値・最小値はその結果として得られる数値です。
a≤x≤a+1でy=x²の最大値・最小値を考える方法
y=x²は、xの値によって増え方が変わる関数です。そのため、まずxの範囲の中でどこが一番大きくなりそうかを考えます。
xが正の範囲だけなら、xが大きくなるほどx²も大きくなります。そのため、最大値はx=a+1のときになります。
この場合、
最大値は(a+1)²
となります。
一方、最小値は範囲の中でxが0に近い場所になります。なぜなら、x²は0に近いほど小さくなるからです。
例えば範囲に0が含まれる場合、
x=0のときy=0
なので最小値は0になります。
場合によって答えが変わる理由
実は「a≤x≤a+1」だけでは、aの値が決まっていないため、最大値や最小値を完全には決められません。
例えばa=1なら、
1≤x≤2
となり、最大値は4、最小値は1です。
しかしa=-2なら、
-2≤x≤-1
となり、最大値は4、最小値は1になります。
またa=-0.5なら、
-0.5≤x≤0.5
となり、0を含むため最小値は0になります。
このように、aの位置によって結果は変化します。
関数の最大値・最小値を解くときのポイント
最大値・最小値を求める問題では、次の順番で考えると分かりやすくなります。
① xがどの範囲を動くのか確認する
② その範囲でyがどのように変化するか調べる
③ yが一番大きい値、一番小さい値になる場所を探す
④ そのときのyの値を答える
「y=x²」はあくまでyを求めるためのルールであり、最大値や最小値そのものではありません。
まとめ|y=x²は式であり、最大値・最小値はその範囲で決まる値
「a≤x≤a+1」のような問題で、答えをy=x²としてはいけない理由は、求められているものが関数の式ではなく、yが取り得る最大値と最小値だからです。
xは範囲内でさまざまな値を取り、それに応じてyも変化します。そのため、範囲の中で最も大きいy、最も小さいyを探す必要があります。
関数の最大値・最小値では、「式を見る」のではなく「xが動いたときにyがどう変化するかを見る」という考え方を身につけることが大切です。


コメント