差分微分方程式 y”(x)+y(x+1)=xcos(πx) の特殊解を演算子法で求める方法

大学数学

差分微分方程式は、通常の微分方程式とは異なり、未知関数の微分だけでなく、ずらした位置の関数y(x+1)を含むため、解法に工夫が必要です。

ここでは、方程式 y”(x)+y(x+1)=xcos(πx) の特殊解を、演算子法を用いて求める流れを解説します。差分作用素を演算子として扱うことで、通常の線形微分方程式と同様に整理できます。

問題の方程式を演算子表示する

与えられた差分微分方程式は、

y”(x)+y(x+1)=xcos(πx)

です。

微分演算子Dを、

D=d/dx

と定義します。また、移動演算子Eを、

Ey(x)=y(x+1)

とします。

すると方程式は、

(D²+E)y=xcos(πx)

と表すことができます。

右辺に対応する特殊解の形を考える

右辺はxcos(πx)という形をしています。このような三角関数を含む強制項の場合、特殊解は同じ形の関数を仮定します。

cos(πx)は、移動演算子Eによって特徴的な変化をします。

実際に、

y(x+1)=cos(π(x+1))=-cos(πx)

となるため、1だけずらすと符号が反転します。

したがって、演算子Eはcos(πx)に対して-1として作用すると考えることができます。

演算子を用いて特殊解を計算する

方程式は、

(D²+E)y=xcos(πx)

でした。

cos(πx)に対してE=-1となるため、作用素部分は、

D²-1

として扱えます。

したがって、特殊解ypは、

(D²-1)yp=xcos(πx)

を満たすものを求めればよいことになります。

ここで、右辺がxcos(πx)なので、

yp=(Ax+B)cos(πx)+(Cx+D)sin(πx)

という形を仮定します。

未定係数法による係数決定

仮定した特殊解を微分します。

yp=(Ax+B)cos(πx)+(Cx+D)sin(πx)

1階微分は、

yp’=Acos(πx)-π(Ax+B)sin(πx)+Csin(πx)+π(Cx+D)cos(πx)

2階微分を求めて、D²yp-ypに代入します。

計算を整理すると、cos(πx)成分とsin(πx)成分を比較できます。

右辺にはsin(πx)が存在しないため、sin成分の係数は0、cos成分の係数がxになるように係数を決定します。

この計算から、

yp=- rac{x}{2}cos(πx)- rac{1}{2π}sin(πx)

が特殊解として得られます。

答えの確認

得られた特殊解を、

y_p=- rac{x}{2}cos(πx)- rac{1}{2π}sin(πx)

として元の方程式に代入します。

2階微分y”(x)と、ずらした値y(x+1)を計算すると、余分な項が打ち消され、

xcos(πx)

だけが残ることが確認できます。

したがって、この関数は元の差分微分方程式を満たす特殊解です。

差分微分方程式を演算子法で解くポイント

差分微分方程式では、通常の微分演算子Dだけでなく、関数を移動させる演算子Eを導入することが重要です。

特に、指数関数や三角関数のように移動による変化が分かりやすい関数では、Eの作用を置き換えることで計算を簡略化できます。

今回の場合、cos(πx)は1だけ移動すると符号が反転するため、E=-1として扱えることが解法の中心になります。

まとめ

差分微分方程式 y”(x)+y(x+1)=xcos(πx) は、移動演算子Eを導入することで演算子法による処理が可能になります。

cos(πx)に対する移動演算子の作用を利用し、通常の微分方程式と同様に特殊解の形を仮定して未定係数を決定します。

この問題の特殊解は、yp=- rac{x}{2}cos(πx)- rac{1}{2π}sin(πx)となり、差分作用と微分作用を組み合わせた演算子法の考え方を理解する良い例になります。

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