回路問題で「キルヒホッフの第2法則を用いて立式せよ」と問われたとき、どの形で式を書けばよいのか迷う人は少なくありません。例えば、電池の起電力Eと抵抗Rがある単純な回路では「E=Ri」と書く場合もあれば「E-Ri=0」と書く場合もあります。
この記事では、キルヒホッフの第2法則の意味から、試験で求められる立式の書き方、式の形が違って見える理由について具体例を使って解説します。
キルヒホッフの第2法則とは何か
キルヒホッフの第2法則は、「閉じた回路を一周したとき、電位の上昇と下降の合計は0になる」という法則です。
つまり、回路を一周して戻ってきたとき、電池によって得られるエネルギーと抵抗などで失われるエネルギーがつり合っていることを表しています。
式で表すと、
起電力の和−電圧降下の和=0
となります。
この考え方を使って回路方程式を作ることが、キルヒホッフの第2法則を用いた立式です。
E=RiとE-Ri=0はどちらも正しいのか
起電力Eの電池と抵抗Rだけがつながった単純な回路を考えます。電流をiとすると、抵抗で生じる電圧降下はRiです。
キルヒホッフの第2法則をそのまま使うと、
E-Ri=0
となります。
この式を整理すると、
E=Ri
になります。
したがって、数学的にはどちらも同じ内容を表しており、どちらを書いても間違いではありません。
ただし、「キルヒホッフの第2法則を用いて立式せよ」という指示の場合は、法則の形に沿った「E-Ri=0」のような形で書く方が、考え方を示しやすいため採点者にも伝わりやすいです。
試験でおすすめされる書き方
学校のテストや入試問題では、最終的な答えだけではなく、どのように式を立てたかを確認されることがあります。
そのため、「キルヒホッフの第2法則を用いて立式せよ」と指定された場合は、まず、
E-Ri=0
のように回路を一周したときの電位変化を書き、その後で、
E=Ri
と整理する流れがおすすめです。
例えば記述式の問題なら、
「一周して得られる電位差より、E-Ri=0。よってE=Ri」
と書くと、法則を理解していることが伝わります。
符号の決め方が重要になる理由
キルヒホッフの第2法則では、式の形そのものよりも符号の決め方が重要です。
例えば、時計回りに回路をたどる場合、電池をマイナス極からプラス極へ進むなら電位上昇なので+E、抵抗を電流方向に進むなら電圧降下なので-Riとなります。
そのため、
E-Ri=0
という式になります。
逆向きに回路をたどれば、
-E+Ri=0
となりますが、これも同じ意味です。
大切なのは、回路を回る方向を決めたら、そのルールに従って符号を統一することです。
複雑な回路ではどの形で考えるべきか
抵抗が複数ある回路や、複数の電池がある回路では、E=Riのような単純な形では表せません。
例えば、2つの電池と複数の抵抗がある場合は、
E₁-E₂-R₁i-R₂i=0
のように、回路内のすべての電位変化を足して0にします。
このような場合、最初から「電圧の上昇と下降を合計して0にする」という考え方で立式すると、符号のミスを防ぎやすくなります。
つまり、キルヒホッフの第2法則では、最終的な整理後の式よりも、回路を一周して電位変化を書き出す過程が重要です。
まとめ
キルヒホッフの第2法則を用いて立式するとき、「E-Ri=0」と「E=Ri」はどちらも同じ内容を表しているため、どちらも数学的には正しいです。
ただし、「キルヒホッフの第2法則を用いて立式せよ」と指定された場合は、法則そのものを表す「E-Ri=0」の形で書いてから整理する方が適切です。
重要なのは式の形ではなく、「閉回路を一周した電位変化の合計が0になる」という考え方を使っていることです。複雑な回路でも、この基本を守れば正しく立式できます。


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