aが素因数pを持たないならa²もpを素因数に持たない理由を証明で解説

高校数学

整数の性質を学ぶ中で、「ある数が素因数pを持たないなら、その数の2乗もpを素因数に持たない」という考え方は、素因数分解や整数論の基本となる重要な内容です。

この記事では、この性質がなぜ成り立つのかを、背理法や素因数分解の考え方を使って分かりやすく説明します。

素因数を持つとはどういう意味か

まず「aがpを素因数に持たない」という意味を確認します。素因数とは、ある整数を割り切ることができる素数のことです。

例えば、12を素因数分解すると12=2²×3となります。この場合、2と3が12の素因数です。

したがって、「aがpを素因数に持つ」とは、pがaを割り切る、つまりa=p×k(kは整数)と表せるという意味になります。

aがpを素因数に持たないならa²も持たない証明

証明には、逆の状況を仮定する背理法を使うと分かりやすくなります。

まず「a²がpを素因数に持つ」と仮定します。すると、pはa²の約数なので、ある整数mを使って次のように書けます。

a²=pm

ここでpは素数です。素数が積の形で現れる場合、素因数分解の一意性から、pはa²を構成する素因数の中に含まれていることになります。

しかし、a²の素因数はaの素因数を2倍の個数にしたものです。つまり、a²がpを素因数に持つならば、もとのaもpを素因数に持つことになります。

これは「aはpを素因数に持たない」という条件に矛盾します。したがって、a²はpを素因数に持つことはありません。

素因数分解を使った具体例

例えば、a=6、p=5の場合を考えます。

6の素因数分解は6=2×3なので、5はaの素因数ではありません。

このときa²は6²=36となり、素因数分解すると36=2²×3²です。ここにも5は登場しません。

このように、aを2乗しても新しく別の素因数が現れることはなく、もともとのaに含まれていた素因数の指数が2倍になるだけです。

なぜ2乗しても新しい素因数は出てこないのか

整数の素因数分解は、素数の組み合わせによって一意に決まります。この性質を算術の基本定理といいます。

例えばaを素因数分解して、a=q₁×q₂×…×qₙと表した場合、a²は次のようになります。

a²=(q₁×q₂×…×qₙ)²=q₁²×q₂²×…×qₙ²

つまり、a²に含まれる素数は、もともとaに含まれていた素数だけです。新しい素数が突然追加されることはありません。

別の証明方法:ユークリッドの補題を利用する

さらに数学的には、ユークリッドの補題を使って証明することもできます。

ユークリッドの補題とは、「素数pがabを割り切るならば、pはaまたはbのどちらかを割り切る」という性質です。

もしpがa²を割り切るなら、a²=a×aなので、pはaまたはaを割り切ることになります。つまりpはaを割り切ります。

これは「aはpを素因数に持たない」という条件と矛盾するため、pはa²の素因数にはなれません。

まとめ

「aが素因数pを持たないなら、a²もpを素因数に持たない」という性質は、素因数分解の一意性やユークリッドの補題によって証明できます。

ポイントは、数を2乗しても新しい素因数が生まれるわけではなく、もともと存在する素因数の指数が増えるだけだということです。

したがって、a²に素因数pが含まれるなら、必ず元のaにもpが含まれます。この逆説から、aがpを持たない場合はa²もpを持たないことが分かります。

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