英語の文章では「after which」「in which」「by which」のように、前置詞が関係代名詞の前に置かれる表現がよく登場します。しかし、通常の語順に戻そうとして直訳すると意味が不自然になり、混乱することがあります。
この記事では、「Yemeni people traded the beans via the Red Sea port of Mocha (after which, centuries later, Americans would name their chocolate-flavored coffee).」という英文を例に、「after which」の正しい読み方や訳し方を分かりやすく解説します。
「after which」は前置詞+関係代名詞の形
「after which」は、「after(〜の後に)」と「which(それ)」が組み合わさった表現です。直訳すると「その後に」という意味になります。
この場合のwhichは、直前に出てきた名詞や出来事を受けています。つまり、「after which」は「その出来事の後で」「それにちなんで後に」という意味になります。
英文では、関係代名詞の前に前置詞を置くことができます。例えば「the house in which I live」は「私が住んでいる家」という意味で、「which」の前に「in」が置かれています。
例文の構造を分解して理解する
対象の英文を分解すると、次のような構造になります。
Yemeni people traded the beans via the Red Sea port of Mocha.
(イエメンの人々は紅海の港モカを通じて豆を取引した)
after which, centuries later, Americans would name their chocolate-flavored coffee.
(その後、何世紀も経ってから、アメリカ人はチョコレート風味のコーヒーをそれにちなんで名付けた)
ここでのwhichは「the Red Sea port of Mocha(紅海の港モカ)」を指しています。
「Mochaにちなんでコーヒーを名付けた」という意味になる理由
混乱しやすいポイントは、「after which」を後ろに戻して考えたときに、「モカの後にコーヒーを名付けた」と読んでしまうことです。
しかし、この英文のafterは時間的な「後」だけではなく、「〜にちなんで」「〜を受けて」という意味合いも含んでいます。
つまり、この文では「モカという港の名前をきっかけとして、後の時代にアメリカ人がチョコレート風味のコーヒーをMochaと呼ぶようになった」という意味になります。
自然な日本語にすると、「イエメンの人々は紅海の港モカを通じて豆を取引しました。その後何世紀も経って、アメリカ人はその港の名前に由来して、チョコレート風味のコーヒーをモカと名付けました」となります。
関係代名詞を後ろから戻すときの注意点
関係代名詞の英文を読むとき、「whichが何を指しているか」を確認することが重要です。必ずしも日本語の語順通りに後ろから単純に戻せるわけではありません。
特に「after which」「from which」「through which」のような表現では、whichが直前の名詞だけではなく、前の文章全体の出来事を指す場合があります。
例えば「He missed the train, after which he was late for work.」では、「彼は電車に乗り遅れ、その後仕事に遅刻した」という意味になります。この場合のwhichは「電車に乗り遅れたこと」全体を受けています。
「Mocha」というコーヒー名の由来
この英文で登場するMocha(モカ)は、現在ではチョコレート風味のコーヒーとして知られていますが、もともとはイエメンの港町Mochaに由来します。
かつてモカ港はコーヒー豆の主要な輸出港であり、そこで扱われたコーヒー豆や、その地域から輸出されたコーヒーが「Mocha」と呼ばれるようになりました。
そのため、現代の「カフェモカ」という名前は、チョコレートの味そのものから生まれた名前ではなく、歴史的には港の名前に由来しています。
まとめ:「after which」は「その後」や「それに関連して」と考える
「Yemeni people traded the beans via the Red Sea port of Mocha (after which, centuries later, Americans would name their chocolate-flavored coffee).」のafter whichは、「モカの後に」という単純な時間表現ではありません。
この場合は「その港の名前に由来して」「それをきっかけとして」という意味で使われています。
前置詞+関係代名詞の表現は、単語を一つずつ訳すよりも、whichが何を受けているのか、文章全体で何を説明しているのかを見ることが自然な理解につながります。


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