分数Xの最小値を求める問題で最大公約数と最小公倍数を使う理由を徹底解説

数学

分数の条件問題では、「なぜ分母には最大公約数、分子には最小公倍数を使うのか」と疑問に感じることがあります。特に、複数の分数に同じ数を掛けてすべて整数にする問題では、公約数や公倍数の考え方を正しく使う必要があります。

この記事では、128/35×X、100/21×X、56/15×Xがすべて正の整数になるような最小のXを求める考え方を例にして、なぜ分母に最大公約数、分子に最小公倍数が登場するのかをわかりやすく解説します。

問題の条件を分数の形で整理する

まず、Xを分数としてX=a/bと置きます。すると、それぞれの条件は次のようになります。

128/35×a/b、100/21×a/b、56/15×a/bがすべて整数になる必要があります。

分数が整数になるためには、分母が分子によって割り切れる必要があります。そのため、分母側の数とXの分子、分子側の数とXの分母の関係を考えることになります。

なぜXの分子は最小公倍数になるのか

まず、X=a/bとすると、例えば128/35×Xは次の形になります。

128a/(35b)

この分数を整数にするには、35bが128aの約数になればよいということです。ただし、Xをできるだけ小さくしたいので、aは必要以上に大きくしたくありません。

ここで重要なのは、分母にある35、21、15をすべて打ち消すために、Xの分子aがどのような数であればよいかということです。つまり、35、21、15のすべての倍数になる必要があります。

35、21、15のすべての倍数の中で最も小さいものは最小公倍数です。そのため、Xの分子には35、21、15の最小公倍数を使います。

実際に計算すると、35=5×7、21=3×7、15=3×5なので、最小公倍数は3×5×7=105になります。

なぜXの分母は最大公約数になるのか

次に、Xの分母について考えます。Xの分母bは、128、100、56との関係で決まります。

Xを小さくするためには、分子だけを大きくするのではなく、分母をできるだけ大きくして全体の値を小さくしたいと考えます。

ただし、分母bは128、100、56と共通して割り切れる数でなければいけません。つまり、128、100、56の共通の約数である必要があります。

その中で最も大きいものを選ぶと、X全体を最も小さくできます。そのため、分母には最大公約数を使います。

128、100、56を素因数分解すると、128=2⁷、100=2²×5²、56=2³×7です。共通している素因数は2²だけなので、最大公約数は4になります。

最大公約数と最小公倍数を逆に使うとどうなるか

「分母も最大公約数、分子も最大公約数ではだめなのか」と考える人もいます。しかし、それでは条件を満たせません。

例えば、35、21、15の最大公約数は1です。分子を1にすると、35や21、15を消す力が足りず、分数が整数になりません。

反対に、分子に最小公倍数ではなく最大公約数を使うと、一部の分母しか処理できず、すべての条件を満たせなくなります。

一方で、分母に最小公倍数を使うと、必要以上に分母が小さくなり、結果としてX全体が大きくなってしまいます。最小のXを求めるという目的から外れてしまいます。

実際にXを求めて確認する

ここまでの考え方から、Xの分子は35、21、15の最小公倍数である105、分母は128、100、56の最大公約数である4になります。

したがって、Xは105/4となります。

確認すると、128/35×105/4=128×3/4=96、100/21×105/4=100×5/4=125、56/15×105/4=56×7/4=98となり、すべて正の整数になります。

さらに、これより小さいXではどれか一つの条件を満たせなくなるため、105/4が最小の値になります。

まとめ

この問題で分子に最小公倍数、分母に最大公約数を使う理由は、「すべての条件を満たしながらXを最小にするため」です。

分子は複数の数をすべて処理する必要があるため、全部の倍数になる最小公倍数を使います。一方、分母は共通して使える最大の数を選ぶことで、分数全体を最小にできます。

つまり、分数条件問題では「全部を満たす必要がある部分には最小公倍数」「共通して使える最大の部分には最大公約数」という考え方を覚えると、同じタイプの問題にも応用できます。

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