JIS溶接技能者評価試験の結果表を見ると、外観や各試験項目に記号や数字が記載されており、初めて確認する場合は内容が分かりにくいことがあります。特にA-2Fのような試験では、①や②がどの試験を示しているのか、どのような欠陥で不合格になったのか疑問に感じることがあります。
この記事では、JIS溶接試験A-2Fの評価項目や、結果表にある②の意味、裏曲げ試験で発生しやすい不具合について詳しく解説します。
JIS溶接試験A-2Fとはどのような試験か
JIS溶接技能者評価試験のA-2Fは、被覆アーク溶接に関する基本的な溶接技能を評価する試験区分の一つです。Aは軟鋼を対象とした試験、2Fは横向き姿勢でのすみ肉溶接を意味します。
溶接試験では、単にビードがきれいに見えるかだけではなく、内部の欠陥や曲げたときの健全性なども確認されます。そのため、外観が良好でも破壊試験で不合格になる場合があります。
実際の製品溶接でも、表面だけでは判断できない欠陥が問題になるため、試験では複数の評価方法が用いられています。
JIS溶接試験の結果表にある①や②の意味
試験結果表の①や②は、試験片に対して行われる検査項目を表しています。一般的には、外観検査に加えて破壊試験などの結果が記載されます。
A-2Fの場合、試験片の評価では表曲げや裏曲げなどの曲げ試験が行われることがあります。曲げ試験では、溶接部を曲げて表面に割れや欠陥が出ないかを確認します。
そのため、②が不合格になっている場合は、結果表の試験項目の順番にもよりますが、裏曲げなどの曲げ試験項目で基準を満たさなかった可能性があります。
裏曲げ試験で確認していること
裏曲げ試験は、溶接部の延性や内部欠陥の有無を確認するための試験です。試験片を決められた方向に曲げ、溶接部の外側に割れが発生しないかを確認します。
不合格になる代表的な原因には、以下のようなものがあります。
- 溶け込み不足
- 融合不良
- スラグ巻き込み
- ブローホールなどの内部欠陥
- 溶接条件による強度不足
例えば、表面上はきれいなビードでも、内部で母材と溶着金属が十分に溶け合っていない場合、曲げた際に亀裂として現れることがあります。
3mm程度の亀裂が不合格になる理由
曲げ試験では、割れの大きさや位置によって合否が判断されます。小さな欠陥でも、規定された許容範囲を超える場合は不合格になります。
質問のような数mm程度の亀裂の場合、単なる表面傷ではなく、溶接内部の欠陥が曲げによって開いた可能性があります。
特に裏曲げ試験では、ルート部の溶け込み不足や融合不良が表面化しやすいため、運棒や電流値、開先状態などが大きく影響します。
A-2Fで合格するために注意したいポイント
A-2Fの試験では、安定したアーク操作と適切な溶接条件が重要です。特に横向き姿勢では溶融金属が垂れやすいため、速度や電極角度の調整が必要になります。
練習時には、外観だけを見るのではなく、破壊試験でどのような欠陥が出たのかを確認することが大切です。
例えば、裏曲げで割れが出た場合は、表面の仕上がりだけではなく、ルート部分まで十分に溶け込んでいるか、スラグを巻き込んでいないかを見直す必要があります。
まとめ
JIS溶接試験A-2Fの結果表にある②は、試験項目の一つを示しており、内容によっては裏曲げなどの曲げ試験を指している場合があります。
外観検査に合格していても、曲げ試験で亀裂が発生すると不合格になることがあります。これは溶接内部の欠陥を確認するための重要な検査だからです。
合格を目指すには、ビードの見た目だけでなく、溶け込みや融合状態を意識して練習することが重要です。結果表の項目を理解することで、次回の改善ポイントも見つけやすくなります。

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