CC-Linkケーブルを分岐配線すると終端抵抗は必要?認識不良が起きる原因と正しい配線方法を解説

工学

CC-Linkの配線では、リモートI/O局を増設する際にケーブルの分岐を検討するケースがあります。しかし、CC-Linkは高速な通信を行うネットワークのため、分岐方法や終端抵抗の取り付け位置を誤ると通信エラーやリモート局の認識不良につながることがあります。

この記事では、CC-Linkケーブルを分岐した場合の終端抵抗の考え方、終端抵抗が原因でリモートI/O局が認識されなくなる可能性、正しい配線時の注意点について詳しく解説します。

CC-Linkの基本的な配線方式と終端抵抗の役割

CC-Linkは三菱電機が開発したオープンフィールドネットワークで、マスタ局とリモート局を1本の幹線ケーブルで接続するバス型の通信方式が基本です。

このような通信方式では、ケーブルの端で信号が反射すると通信品質が低下するため、ネットワークの両端に終端抵抗を取り付けます。終端抵抗は通信信号の反射を抑え、安定したデータ通信を行うための重要な部品です。

通常のCC-Link配線では、マスタ局側と最終リモート局側の2か所に終端抵抗を設置します。途中の局や分岐部分に追加で取り付けるものではありません。

CC-Linkケーブルを分岐した場合の終端抵抗の考え方

CC-Linkは基本的に幹線に沿って局を接続するバス型ネットワークであり、一般的なLANのような自由なスター配線や多段分岐には向いていません。

ケーブルを分岐した場合、分岐したそれぞれの先端が通信線の終端に見えるため、すべての分岐先に終端抵抗を取り付けたくなる場合があります。しかし、これは通常正しい方法ではありません。

例えば、1本の幹線から2方向へ分岐し、それぞれの先端に終端抵抗を付けると、ネットワーク上に複数の終端が存在する状態になります。その結果、信号レベルが乱れたり、通信品質が低下したりする可能性があります。

分岐先それぞれに終端抵抗を付けると問題になる理由

終端抵抗は通信線のインピーダンスを合わせるためのものです。必要以上に取り付けると、通信ラインの負荷が変化し、信号電圧が低下する原因になります。

そのため、分岐した各経路に終端抵抗を追加すると、マスタ局から見た通信条件が変化し、リモートI/O局が正常に認識されない、通信エラーが発生するなどの症状につながる場合があります。

特にCC-Linkでは、リモート局が認識されない原因として、終端抵抗の位置間違い、過剰な終端抵抗、配線長超過、分岐による反射などが考えられます。

終端抵抗が原因でリモートI/O局が認識されないことはあるのか

終端抵抗の取り付け方法が間違っている場合、リモートI/O局が認識されない原因になることはあります。

例えば、本来はネットワークの最後に1つだけ設置すべき終端抵抗を、分岐先すべてに取り付けた場合や、途中の局に終端抵抗を入れてしまった場合には、通信信号の状態が悪化する可能性があります。

また、終端抵抗そのものが故障している場合や、抵抗値が規定値と異なる場合も通信異常の原因になります。そのため、通信不良時には終端抵抗の数だけでなく、抵抗値や取り付け位置も確認する必要があります。

CC-Linkで分岐配線を行う場合の注意点

CC-Linkで分岐を行いたい場合は、単純にケーブルを分岐するのではなく、CC-Link対応の分岐ユニットやリピータなど、規格に対応した機器を使用することが推奨されます。

例えば、設備の増設で離れた場所にリモートI/O局を追加する場合、リピータを使用することで通信距離を延長したり、適切な形でネットワークを分岐したりできます。

単純なT字分岐や市販の端子台による分岐は、短距離であっても通信品質に影響する可能性があるため、設備の重要度や通信速度を考慮して設計する必要があります。

CC-Link通信不良時に確認すべきポイント

リモートI/O局が認識されない場合は、まず以下の項目を確認すると原因を特定しやすくなります。

  • 終端抵抗がネットワーク両端の2か所だけに取り付けられているか
  • 終端抵抗の抵抗値が仕様通りか
  • CC-Linkケーブルの配線順序や極性が正しいか
  • 通信速度に対してケーブル長が規定範囲内か
  • 分岐方法がCC-Linkの仕様に適しているか

特に配線変更後に突然リモート局が認識されなくなった場合は、終端抵抗を追加したことや分岐方法を変更したことが原因になっているケースがあります。

まとめ

CC-Linkケーブルを分岐した場合でも、分岐先それぞれに終端抵抗を取り付けるという考え方は基本的に適切ではありません。終端抵抗はネットワークの両端に設置するものであり、増やせば通信が安定するものではありません。

また、終端抵抗の取り付け位置や数が間違っていることで、リモートI/O局が認識されない、通信エラーが発生するといった問題につながる可能性があります。

CC-Linkを安定して動作させるためには、基本となるバス配線を守り、必要に応じて専用の分岐機器やリピータを使用することが重要です。

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