L型側溝の丁張りの作り方を徹底解説|器械高の出し方から設置手順まで

工学

L型側溝を正確に施工するためには、基準となる高さを決める丁張り(遣り方)の設置が重要です。特に、器械高の算出方法や基準高からL型側溝の天端・据付高さを出す手順を理解しておくことで、施工時の高さズレを防ぐことができます。この記事では、測量機器を使った器械高の出し方から、L型側溝を並べるための丁張り作成手順まで、現場作業の流れに沿って解説します。

L型側溝施工で丁張りが必要な理由

L型側溝は道路や敷地の排水を目的として設置されるため、勾配や高さが少しでも狂うと水が流れにくくなったり、舗装との取り合いが悪くなったりします。

そのため施工前に、設計図面に示された高さを現場へ移す作業が必要になります。その基準となるものが丁張りです。

丁張りとは、杭や板を使って施工位置や高さを現場に表示する仮設の基準です。L型側溝の場合は、側溝の通り、高さ、勾配を確認できるように設置します。

作業前に確認するものと準備する道具

L型側溝の丁張りを作る前に、まず設計図面から必要な情報を確認します。主に確認する項目は、側溝の位置、基準高、側溝天端高さ、底面高さ、勾配です。

使用する主な道具には、レベル(オートレベルなど)、標尺、三脚、杭、貫板、水糸、墨つぼ、ハンマーなどがあります。

また、施工基準となる既知点(BM:ベンチマーク)の高さが必要です。BMとは、現場で高さの基準となる点のことで、ここから各部分の高さを計算します。

器械高を出す基本的な手順

まず、レベルを据え付ける場所を決めます。施工範囲全体を見渡せて、できるだけ安定した場所を選びます。

次に三脚を設置し、レベル本体を取り付けます。三脚の脚を調整して機械を水平にし、気泡管を確認しながら整準します。

レベルの設置が完了したら、既知点であるBMに標尺を立てて読み取ります。この読み取り値を後視(こうし)と呼びます。

例えば、BMの高さが10.000mで、レベルから見た標尺の読みが1.250mだった場合、器械高は以下の計算になります。

器械高=BM高さ+後視
10.000m+1.250m=11.250m

この11.250mが、そのレベル設置場所から見た視準線の高さになります。

器械高からL型側溝の高さを出す方法

器械高が分かったら、次にL型側溝を設置する高さを計算します。

例えば、設計上のL型側溝天端高さが9.800mの場合、必要な標尺の読みは次のように計算します。

器械高-設計高さ=標尺の読み
11.250m-9.800m=1.450m

つまり、標尺を当てた時に1.450mになる位置が設計高さになります。この高さを丁張り板に記して、水糸を張る基準にします。

L型側溝用の丁張りを設置する手順

高さの基準が決まったら、実際に丁張りを作ります。まず、L型側溝を設置するラインの両側または必要な位置に杭を打ち込みます。

次に杭へ貫板を取り付けます。この貫板は水糸を張るための基準となる板で、水平または設計勾配に合わせて固定します。

丁張りには、側溝の中心位置、端部位置、高さ基準などを墨で表示します。現場では「逃げ杭」を設けておくと、施工中に丁張りを壊してしまっても復旧しやすくなります。

L型側溝を並べる時の高さ確認ポイント

L型側溝を据え付ける際は、丁張りから張った水糸を基準にして高さを確認します。水糸との距離を測りながら、基礎コンクリートや敷砂の高さを調整します。

また、L型側溝は一個ごとの高さだけでなく、連続した勾配が重要です。1個目が正しくても、その後の側溝で少しずつズレることがあります。

例えば道路延長が長い場合は、数個ごとにレベルで確認し直すことで、施工誤差を小さくできます。

よくある失敗と注意点

丁張り作業で多い失敗は、基準高さの取り違えです。BMの高さ、器械高、設計高さを混同すると、側溝全体が高すぎたり低すぎたりする原因になります。

また、レベルの設置場所を途中で変更した場合は、必ず新しい器械高を計算し直す必要があります。

施工途中で丁張りや水糸が動いていないか確認することも重要です。杭が緩んだり、作業車が接触したりすると基準が変わる可能性があります。

まとめ:L型側溝施工は正確な器械高と丁張り作成が重要

L型側溝をきれいに施工するためには、設計図の高さを正確に現場へ移すことが大切です。そのためには、BMから器械高を求め、そこから必要な高さを計算して丁張りを作成する流れを理解する必要があります。

基本的な手順は、基準点確認、レベル設置、器械高計算、設計高さの算出、丁張り設置、水糸による施工確認という流れになります。

丁張りは単なる目印ではなく、施工品質を左右する重要な基準です。高さと位置を正確に管理することで、排水性能の高いL型側溝施工につながります。

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