「国民栄誉賞を授与された」は正しい日本語?受賞・授与・贈呈の使い分けを解説

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新聞記事などで「国民栄誉賞を授与された」という表現を目にすることがあります。しかし、「賞を授与する」という言い方は正しいのか、「受賞された」の方が自然なのではないかと疑問に感じる人も少なくありません。

この記事では、「授与された」「受賞した」「贈呈された」などの表現の違いを整理し、賞に関する日本語表現がどのように使われるのかを分かりやすく解説します。

「国民栄誉賞を授与された」は文法的には問題ない

「高木美保さんが4日、首相官邸で国民栄誉賞を授与された」という文章は、日本語として成立しています。「授与する」は、賞や称号、免許、証書などを正式に与えるという意味の言葉です。

この場合、国民栄誉賞を与える側は政府や内閣総理大臣であり、受け取る側が「授与された」という受け身の表現になります。そのため、「国民栄誉賞を授与された」は「国から正式に賞を与えられた」という意味になります。

例えば、「文化勲章を授与された」「博士号を授与された」「表彰状を授与された」といった表現も一般的に使われており、同じ構造です。

「受賞した」と「授与された」の違い

「受賞する」は、賞を受けることそのものに焦点を当てた表現です。一方、「授与される」は、賞を与える行為や式典などの公式な場面に焦点を当てた表現です。

例えば、「彼は国民栄誉賞を受賞した」という場合は、本人がその賞を獲得した事実を伝えています。一方、「首相から国民栄誉賞を授与された」という場合は、賞を渡す行為や授与式の場面を強調しています。

新聞記事では、出来事の状況に合わせて両方の表現が使われます。受賞者の功績を伝える記事では「受賞」、授与式などの公式行事を伝える記事では「授与された」が選ばれることがあります。

「贈呈された」と表現する場合との違い

「贈呈する」も賞や記念品などを渡す場合に使われますが、「授与」と比べると、感謝や記念の意味合いが強い表現です。

例えば、「記念品を贈呈する」「感謝状を贈呈する」といった場合には、相手への贈り物というニュアンスがあります。一方で、国民栄誉賞のような公的な賞や資格に近いものには「授与」がよく使われます。

そのため、「国民栄誉賞を贈呈された」と表現しても意味は通じますが、公式な賞の付与という場面では「授与された」の方が適した表現と言えます。

新聞記事で受け身表現が使われる理由

新聞では、客観的な事実を伝えるために受け身表現がよく使われます。「誰が何をしたか」だけでなく、「誰から何をされたか」を明確にするためです。

例えば、「政府が高木美保さんに国民栄誉賞を授与した」と書くこともできますが、「高木美保さんが国民栄誉賞を授与された」とすることで、受賞者側を中心にしたニュースとして伝えることができます。

ニュース記事では、このように視点をどこに置くかによって表現を変えることがあります。

似た表現で迷いやすい日本語のポイント

賞に関する表現では、「もらう」「受ける」「受賞する」「授与される」など似た意味の言葉が多くありますが、それぞれ使用される場面が異なります。

日常会話では「国民栄誉賞をもらった」と言っても意味は伝わりますが、新聞記事や公式発表では「受賞した」「授与された」のような改まった表現が適しています。

特に公的な賞や表彰に関しては、単なるプレゼントではなく、制度に基づいて正式に与えられるものなので、「授与」という言葉がよく使われます。

まとめ

「高木美保さんが4日、首相官邸で国民栄誉賞を授与された」という文章は、日本語として問題ありません。

「授与された」は、国や団体などから正式に賞を与えられたことを表す言葉で、国民栄誉賞のような公的な賞には適した表現です。

「受賞した」は賞を得た事実を表し、「授与された」は授与する側や式典などの場面を意識した表現です。文章の目的によって使い分けられているため、新聞表現として自然な日本語と言えます。

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