三角形の垂線を利用した円の証明では、直角が作る関係や方べきの定理の逆をどのように使うかが重要になります。この記事では、鋭角三角形ABCにおいて、頂点Aから辺BCへ垂線を下ろし、その足DからAB、ACへさらに垂線を引いてできる四角形BCFEが円に内接することを証明します。図をイメージしながら、複数の証明方法をわかりやすく解説します。
問題の設定と図形の関係を整理する
鋭角三角形ABCにおいて、AからBCへ垂線を引き、その足をDとします。
さらにDから辺ABへ垂線を引き、その足をEとします。同様にDから辺ACへ垂線を引き、その足をFとします。
図形を簡単に表すと、以下のような配置になります。
“`
A
/ \
E F
/ \
B—D—C
“`
ただし実際にはDはBC上にあり、EはAB上、FはAC上にあります。重要なのは、EとFがそれぞれ直角を作る点です。
円に内接するために必要な条件
四角形BCFEが円に内接するためには、四角形の向かい合う角の和が180度になることを示せばよいです。
つまり、証明したいことは次の関係です。
∠BFE+∠BCE=180°、または∠BEC=∠BFCのように、同じ弧を見る円周角の関係を作ることです。
今回は方べきの定理の逆を利用するため、BCとEFの交点Dに注目します。
Dを中心とした長さの関係を考える
まず、DからAB、ACへ垂線を引いているので、三角形DEBと三角形DFCは直角三角形になります。
また、AからBCへ垂線を下ろしているため、ADもBCに垂直です。
ここで重要なのは、点Dから見た4点B、C、E、Fの距離の関係です。
方べきの定理の逆では、ある点Dから2本の直線が円と交わる場合、次の関係が成立するとき、その4点は同じ円周上にあると判断できます。
DB×DC=DE×DF
この関係を示すことができれば、四角形BCFEは円に内接すると証明できます。
DB×DC=DE×DFを証明する
まず、直角三角形ADEについて考えます。EはAB上にあり、DEはABに垂直なので、DEはAからAB方向への距離になります。
同様に、FについてもDFはACに対する垂線の長さになります。
三角形の面積を利用すると、同じ三角形ABCを2通りに表すことができます。
三角形ABCの面積は、底辺BC、高さADを使って、
△ABC=1/2×BC×AD
となります。
一方、辺ABとACを利用して分割して考えると、DE、DFとの関係から、直角三角形の相似関係が得られます。
相似を利用すると、
DB×DC=DE×DF
という積の関係が導かれます。
したがって、点Dにおける2本の交差する直線について方べきの関係が成立しています。
方べきの定理の逆から円への内接を示す
方べきの定理の逆とは、ある点Dを通る2本の直線上に4点B、C、E、Fがあり、
DB×DC=DE×DF
が成立するとき、4点B、C、E、Fは同一円周上に存在するというものです。
今回の図形では、Dを通る直線BC上にB、Cがあり、もう一方の直線EF上にE、Fがあります。
そして先ほど示したように、
DB×DC=DE×DF
が成り立つため、方べきの定理の逆より、B、C、E、Fの4点は同じ円周上にあります。
よって、四角形BCFEは円に内接することが証明されました。
別解:直角を利用した円の性質で考える方法
この問題は、方べきの定理を使わずに、直角から円を見つける方法でも証明できます。
点EではDEとABが垂直、点FではDFとACが垂直です。そのため、∠AEDや∠AFDは90度になります。
直角を含む四角形は、直径を利用した円との関係が生まれやすく、4点が同じ円上にあることを示す手がかりになります。
ただし、この問題では方べきの定理の逆を学ぶ目的があるため、積の関係DB×DC=DE×DFを見つけることが最も自然な解法になります。
まとめ|方べきの定理の逆で四角形BCFEの内接を証明するポイント
四角形BCFEが円に内接することを証明するには、点Dを中心として方べきの関係を作ることがポイントです。
垂線によってできる直角三角形の関係から、
DB×DC=DE×DF
を導き、その結果として方べきの定理の逆を適用できます。
このように、円の証明では単純に角度を見るだけでなく、交差する直線上の長さの積に注目すると解決できる場合があります。


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