PIC16Fシリーズなどの8ピンPICマイコンにプログラムを書き込む場合、専用の書き込み端子を持たないため、どのピンへ配線すればよいのか迷うことがあります。
PICマイコンでは多くの場合、ICSP(In-Circuit Serial Programming)という方式を使って書き込みを行います。この記事では、8ピンPICへ書き込むために必要な基本配線、使用する端子、接続時の注意点について初心者にも分かりやすく解説します。
8ピンPIC16Fシリーズの書き込みにはICSPを使用する
PIC16Fシリーズの多くは、ICSPという方法でマイコンを基板に載せたままプログラムを書き込むことができます。
ICSPでは専用の書き込み端子を使うのではなく、通常のI/Oピンの一部を一時的に書き込み用として利用します。そのため、8ピンという少ない端子数のPICでも書き込みが可能です。
代表的な書き込み機器としては、Microchip社のPICkitシリーズなどがあります。PICkitとPIC本体を数本の配線で接続することで、プログラムを書き込めます。
PIC16FシリーズのICSPで使用する主な5本の配線
PIC16FシリーズのICSP書き込みでは、基本的に以下の5種類の信号を接続します。
| 書き込み信号 | 役割 |
|---|---|
| VPP/MCLR | 書き込み開始用の高電圧信号を入力する端子 |
| VDD | PICの電源 |
| VSS | GND(電源マイナス) |
| PGC | 書き込み用クロック信号 |
| PGD | 書き込み用データ信号 |
つまり、8ピンPICの場合でも、基本的にはこの5本をPICkitなどの書き込み器からPICの対応ピンへ接続します。
ただし、PIC16Fシリーズは型番によってピン配置が異なるため、必ず使用するPICのデータシートでMCLR、PGC、PGDの番号を確認する必要があります。
8ピンPICへの具体的な接続例
例えば、8ピンPIC16F系の代表的な配置では、以下のような接続になります。
| PIC側端子 | 接続先 |
|---|---|
| MCLR/VPP | PICkitのVPP |
| VDD | PICkitのVDDまたは外部電源 |
| VSS | PICkitのGND |
| PGC | PICkitのPGC |
| PGD | PICkitのPGD |
例えばPIC16F18313やPIC16F1503などの8ピンPICでは、同じ8ピンでも書き込み端子の番号が違う場合があります。そのため、「8番ピンがPGC」と決めつけず、型番ごとの仕様を確認することが重要です。
書き込み時に注意するポイント
8ピンPICは端子数が少ないため、ICSPに使うピンを通常の回路でも使用している場合は注意が必要です。
特にPGCとPGDは通常の入出力ピンとしても利用できますが、周辺回路が接続されていると書き込み時に信号が干渉する場合があります。
例えばLEDやセンサー、他のICなどを直接接続している場合、書き込み時だけ抵抗を入れる、ジャンパーで切り離せるようにするなどの対策をすると安定して書き込めます。
MCLR端子の配線で気を付けること
MCLR端子はリセット端子としても使われます。通常動作ではプルアップ抵抗を接続して使用することが一般的です。
しかし、ICSP書き込みではMCLR端子に書き込み電圧が印加されるため、コンデンサなどを接続すると正常に書き込めない場合があります。
一般的には、MCLRには適切な抵抗を接続し、書き込み信号が正しく届くように設計します。
書き込みできない場合に確認するポイント
PIC16Fシリーズで書き込みエラーが出る場合は、以下の点を順番に確認すると原因を見つけやすくなります。
- PICの型番が書き込みソフトで正しく選択されているか
- VDDとVSSの接続が間違っていないか
- PGCとPGDを逆に接続していないか
- MCLR/VPPが正しく接続されているか
- 回路側の部品が書き込み信号を邪魔していないか
特に初心者の場合、PGCとPGDの取り違えやGND接続忘れが原因で書き込みできないケースが多くあります。
まとめ|8ピンPICへの書き込みはICSPの5線接続が基本
8ピンPIC16Fシリーズへプログラムを書き込む場合、ICSP方式を利用し、MCLR/VPP、VDD、VSS、PGC、PGDの5つを正しく配線することが基本です。
ただし、PIC16Fシリーズは種類が多く、同じ8ピンでも端子配置が異なるため、使用するPICのデータシート確認は必須です。
また、書き込み用ピンを回路で使用する場合は信号干渉に注意することで、安定した開発環境を作ることができます。まずはPICの型番を確認し、ICSP端子を正しく接続することから始めるとよいでしょう。

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