x³+y³の因数分解はどう使い分ける?2つの変形公式の特徴と問題での判断方法を解説

数学

数学の因数分解では、x³+y³を見たときに「(x+y)(x²−xy+y²)」と「(x+y)³−3xy(x+y)」の2種類の変形ができます。しかし、どちらを使えばよいのか判断できず迷うことがあります。

実は、この2つの式は同じ内容を別の形で表しているだけですが、使いやすい場面が異なります。この記事では、それぞれの変形の特徴と、問題を見たときにどちらを選ぶべきか判断するポイントを分かりやすく解説します。

x³+y³には2種類の代表的な変形がある

x³+y³は、基本的な公式を使うと次のように変形できます。

x³+y³=(x+y)(x²−xy+y²)

これは「和の立方」の因数分解公式です。x³とy³という3乗の項を見つけたときに使える、最も基本的な形になります。

一方で、次のような変形もできます。

x³+y³=(x+y)³−3xy(x+y)

こちらは(x+y)を共通部分として取り出し、式全体を(x+y)を中心に整理した形です。

因数分解したいなら(x+y)(x²−xy+y²)を使う

問題で「因数分解しなさい」と書かれている場合、多くの場合は「積の形」にすることが目的です。そのため、x³+y³なら基本的には(x+y)(x²−xy+y²)の形を使います。

例えば、次のような問題を考えます。

x³+y³を因数分解しなさい。

この場合は、3乗の和の公式を使って、x³+y³=(x+y)(x²−xy+y²)とするのが答えになります。

因数分解では、式を掛け算の形にすることが求められるため、この形が最も目的に合っています。

(x+y)³−3xy(x+y)の形が便利な問題

一方、(x+y)³−3xy(x+y)の形は、式の中にx+yが登場する問題で特に役立ちます。

例えば、x+yの値が分かっている問題や、x+yを1つの文字として扱いたい場合です。

具体例として、x+y=5、xy=2のときx³+y³を求める問題を考えます。

この場合、xとyをそれぞれ求めようとすると複雑になります。しかし、

x³+y³=(x+y)³−3xy(x+y)

を使えば、

5³−3×2×5=125−30=95

となり、簡単に答えを求めることができます。

問題文から使う公式を判断するポイント

どちらの公式を使うか迷った場合は、問題の目的を見ることが重要です。

問題の状況 おすすめの形
x³+y³を因数分解する (x+y)(x²−xy+y²)
x+yやxyの値が与えられている (x+y)³−3xy(x+y)
式を積の形にしたい (x+y)(x²−xy+y²)
計算を簡単にしたい (x+y)³−3xy(x+y)

つまり、目的が「分解」なら因数分解公式、「値を求める」なら展開した形を利用すると考えると判断しやすくなります。

2つの公式は別物ではなく同じ式の見方の違い

この2つの変形は、一見すると違う公式に見えますが、実際には同じ式を別の方向から見ているだけです。

(x+y)(x²−xy+y²)を展開すると、

x³−x²y+xy²+x²y−xy²+y³となり、途中の項が打ち消されてx³+y³になります。

また、(x+y)³−3xy(x+y)を展開しても、同じくx³+y³になります。

数学では、同じ式でも目的によって見やすい形が変わります。そのため、公式を暗記するだけではなく「何をしたいのか」を考えることが大切です。

まとめ

x³+y³には「(x+y)(x²−xy+y²)」と「(x+y)³−3xy(x+y)」という2つの代表的な変形があります。

因数分解の問題では、積の形にするため「(x+y)(x²−xy+y²)」を使うことが基本です。一方で、x+yやxyの値からx³+y³を求める問題では「(x+y)³−3xy(x+y)」が便利です。

公式の選び方は、単に形を覚えるのではなく「この問題は何を求めているのか」を考えることで自然に判断できるようになります。

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