英語の方角を表す「east(東)」「west(西)」「north(北)」「south(南)」を見ると、東西は「st」で終わり、南北は「th」で終わっています。また、序数の「first(1番目)」「second(2番目)」「third(3番目)」などの略記で使われる「st」「nd」「rd」「th」と似ているため、関係があるのか気になる人もいるでしょう。この記事では、英語の方角の語尾と序数表現の関係、そしてそれぞれの語源について詳しく解説します。
英語の東西南北の語尾は偶然なのか
結論から言うと、east・west・north・southの語尾と、first・second・thirdなどの序数の略記に使われるstやthが似ているのは、基本的には偶然です。
英語では同じ文字の組み合わせが別々の言葉で現れることは珍しくありません。見た目が似ていても、語源や意味の成り立ちが異なる場合があります。
例えば、eastの「st」は「東」という意味を作るために後から付けられたものではなく、古英語の時代から続く音の変化によって現在の形になったものです。
east(東)とwest(西)の語源
east(東)は古英語の「ēast」に由来し、さらに古いゲルマン語の言葉までさかのぼることができます。
この言葉は「日の出る方向」を意味していました。太陽が昇る方向を基準に方角を表したことから、東を示す言葉として使われるようになりました。
west(西)も同じく古英語の「west」に由来します。西は「日が沈む方向」を意味する言葉として発達しました。
つまり、eastやwestの最後の「st」は、方角を示すための特別な語尾ではなく、長い歴史の中で変化して残った音の一部です。
north(北)とsouth(南)の語尾が「th」になる理由
north(北)とsouth(南)も、古英語やゲルマン語系の古い言葉が変化して現在の形になったものです。
northは古英語の「norþ」、southは「sūþ」に由来します。この「þ(ソーン)」という文字は、昔の英語で現在の「th」に近い音を表していました。
そのため、現代英語ではnorthやsouthの最後が「th」で表記されていますが、これは序数の「fourth」「fifth」などのthと同じ語源を持つわけではありません。
序数のst・nd・rd・thとの関係
英語の序数では、数字の後ろに「st」「nd」「rd」「th」を付けます。
| 数字 | 英語 | 略記 |
|---|---|---|
| 1 | first | 1st |
| 2 | second | 2nd |
| 3 | third | 3rd |
| 4 | fourth | 4th |
これらの略記は、単語の最後の音や文字を取り出したものです。例えばfirstの最後の2文字がst、thirdの最後の2文字がrdというように、省略表記として使われています。
一方で、eastやwestのst、northやsouthのthは、方角を表す単語そのものの一部です。そのため、似た形をしていても直接的な関係はありません。
なぜ日本語では同じような規則がないのか
日本語では東・西・南・北という漢字を使いますが、これらは中国から伝わった漢字文化の影響を受けています。
「東」「西」「南」「北」は、それぞれ別の意味を持つ漢字として成立しており、英語のように語尾の音による分類はありません。
言語によって単語の作られ方は大きく異なるため、英語の方角に見られる語尾の特徴が日本語に存在しないのは自然なことです。
英語には似ているが別の由来を持つ単語が多い
英語には、同じ文字や音を含んでいても、歴史的な由来が異なる単語が数多くあります。
例えば「star(星)」と「start(始める)」のように一部の文字が共通していても、意味や語源はまったく違うことがあります。
単語の形が似ているからといって必ず関連しているわけではなく、言葉の歴史を調べることで本当の関係が分かります。
まとめ|東西のstと南北のthは序数とは別の由来を持つ
英語のeast・westが「st」で終わり、north・southが「th」で終わることと、first・second・thirdなどの序数表現が似ていることは、基本的には偶然です。
方角を表す単語は古英語やゲルマン語の歴史の中で変化して現在の形になりました。一方、序数のstやthは単語の最後の部分を省略した表記です。
見た目が似ている英単語でも、語源をたどると異なる歴史を持っていることが多く、そこに英語のおもしろさがあります。

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