制御工学の試験では、外乱を含むブロック線図から伝達関数を求める問題がよく出題されます。しかし、外乱入力の扱いを間違えて、通常の伝達関数にそのまま外乱の項を足してしまうケースがあります。この記事では、外乱を含む場合の伝達関数の考え方や、なぜ単純にDを加えてはいけないのか、試験での評価ポイントについて解説します。
外乱を含むブロック線図では入力ごとに伝達関数を考える
制御系における伝達関数は、基本的にある入力に対する出力の関係を表したものです。例えば、目標値Rから出力Xまでの関係を求める場合はX/Rを考えます。
しかし、外乱Dが存在する場合、出力Xには目標値Rによる影響と外乱Dによる影響の両方が含まれます。そのため、1つの伝達関数にすべてをまとめて表すのではなく、それぞれの入力による影響を分けて考える必要があります。
一般的には、出力Xは次のように表されます。
X = (RからXへの伝達関数)×R + (DからXへの伝達関数)×D
このように、外乱の影響は別の伝達関数として扱います。
X/Rに外乱Dを直接足してはいけない理由
例えば、外乱がない場合の伝達関数がX/R=CP/(1+CPH)だったとします。この式に対して、単純に「外乱があるからDを追加する」と考えて、X/R=CP/(1+CPH)+Dとするのは正しくありません。
理由は、X/Rという式は「入力Rに対する出力Xの割合」を表しているためです。DはRとは別の入力であり、伝達関数の中に直接加算できるものではありません。
例えるなら、車の速度がアクセル操作と坂道の影響で変化するとき、アクセルによる速度変化の割合に坂道そのものを足すことはできません。それぞれの影響を分けて考える必要があります。
正しい外乱を含む伝達関数の表し方
外乱を含む場合は、まずRだけによる出力への影響を求め、次にDだけによる出力への影響を求めます。
例えば、出力Xが次のような形になる場合があります。
X/R=CP/(1+CPH)
X/D=1/(1+CPH)
この場合、実際の出力は以下のようになります。
X=CP/(1+CPH)×R+1/(1+CPH)×D
つまり、外乱の影響はDに対する別の伝達関数として表されます。
試験でDを足した場合の減点はどの程度か
実際の採点は試験担当者や問題の配点によって変わりますが、伝達関数を求める問題では、考え方の部分が大きく評価されることが多いです。
例えば10点満点の問題で、ブロック線図の整理や途中計算が正しく、最後の式だけをCP/(1+CPH)+Dとしてしまった場合、途中点がもらえる可能性があります。
一方で、外乱の扱いそのものを理解していないと判断される場合は、大きな減点になる可能性があります。特に「Dは別入力である」という基本概念を問う問題では、最終結果の誤りとして評価されることがあります。
目安としては、途中式が正しければ数点程度残る可能性がありますが、最終式のみを書いた場合は点数がかなり低くなる可能性があります。
外乱問題で失点しないためのポイント
外乱を含むブロック線図では、最初に「何を入力として、何を出力として見るのか」を整理することが重要です。
以下の手順で考えるとミスを減らせます。
- 求める伝達関数の入力と出力を確認する
- 目標値Rと外乱Dを別々の入力として扱う
- それぞれの入力から出力までの経路を求める
- 最後に影響を足し合わせる
外乱は「伝達関数に追加するもの」ではなく、「別の入力として出力に影響するもの」と理解すると、多くの問題に対応できるようになります。
まとめ|外乱DはX/Rに直接加算せず別の伝達関数で考える
制御工学の外乱を含むブロック線図では、DをX/Rの式に直接足すことはできません。伝達関数は入力と出力の関係を表すものなので、RとDは別々に扱う必要があります。
正しい考え方は、Rによる影響とDによる影響をそれぞれ求め、それらを組み合わせて出力を表現することです。
試験で間違えてしまった場合でも、途中の考え方が合っていれば部分点が期待できます。今後は「外乱は別入力」という基本を意識することで、同じミスを防ぐことができます。


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