増幅器を複数接続した回路では、全体の増幅度がどのように決まるのかを理解する必要があります。特に電圧利得をdB(デシベル)で表す問題では、単純な掛け算だけではなく、対数を使った変換がポイントになります。この記事では、電圧利得40倍と400倍の増幅器を直列接続した場合を例に、増幅度の求め方をわかりやすく解説します。
増幅器を直列接続した場合の電圧利得の考え方
増幅器を直列につないだ場合、全体の電圧利得はそれぞれの増幅度を掛け合わせることで求められます。
つまり、1段目の増幅器の電圧利得をA1、2段目をA2とすると、全体の電圧利得Aは次の式になります。
A=A1×A2
今回の場合、A1は40倍、A2は400倍なので、全体の増幅度は40×400となります。
40倍と400倍を掛けて全体の増幅度を求める
それぞれの増幅度を掛けると、
40×400=16000
となります。
したがって、この増幅器全体では入力された電圧を16000倍に増幅することになります。
しかし、選択肢はdBで示されているため、このままでは答えとして利用できません。次にデシベルへの変換を行います。
電圧利得をdBに変換する公式
電圧利得をデシベルで表す場合、次の公式を使用します。
増幅度[dB]=20log10(電圧利得)
今回の電圧利得は16000倍なので、
20log10(16000)
を計算します。
logを使って16000倍を計算する方法
16000は次のように分解できます。
16000=16×1000
さらに、
16=2⁴、1000=10³
なので、
16000=2⁴×10³
となります。
対数の性質を利用すると、
log10(16000)=log10(2⁴×10³)
=4log10(2)+3
となります。
問題文ではlog2=0.30と与えられているため、
4×0.30+3=1.20+3=4.20
となります。
したがって、
20×4.20=84dB
になります。
答えが84dBになる理由
計算結果から、40倍と400倍の増幅器を直列接続した場合の増幅度は84dBです。
選択肢では、
5.84
が該当するため、正解は5になります。
なお、増幅度をdBで表す場合、電圧や電流の倍率では20logを使い、電力倍率では10logを使うという違いがあります。この区別を間違えると答えが変わってしまうため注意が必要です。
増幅度のdB計算で覚えておきたいポイント
増幅器の問題では、まず倍率を求め、その後dBへ変換する流れを覚えると解きやすくなります。
手順としては、以下の順番になります。
- ① 直列接続なら増幅度を掛ける
- ② 電圧利得なら20log10を使う
- ③ 対数計算でdB値を求める
例えば、増幅器が3段、4段と増えた場合でも、最初に全体の電圧利得を求めてからdB変換するという基本は変わりません。
まとめ|直列増幅器の増幅度は倍率を掛けてからdB変換する
電圧利得40倍と400倍の増幅器を直列接続すると、全体の電圧利得は16000倍になります。
これをdBに変換すると、20log10(16000)=84dBとなり、選択肢では84が正解です。
増幅器のdB問題では、「直列接続では利得を掛ける」「電圧の場合は20logを使う」という2つのポイントを押さえることで、同じ形式の問題にも対応できるようになります。


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