みかんの木を育てていると、葉が黄色くなったり、実が途中で落ちたりすることがあります。特に苦土石灰を与えた後は、土壌のpH変化によって栄養の吸収バランスが変わり、クロロシス(葉の黄化)のような症状が出る場合があります。この記事では、みかんの葉が黄色くなる原因、pH6.8〜7.0の土壌で起こりやすい問題、実が落ちる原因や改善方法について解説します。
みかんの葉が黄色くなるクロロシスとは
クロロシスとは、葉の葉緑素(クロロフィル)が十分に作られず、葉が黄色く見える状態のことです。植物が必要な栄養素を吸収できない場合に起こりやすく、特に鉄やマグネシウムなどの不足が関係することがあります。
みかんの場合、葉脈だけが緑色で葉全体が黄色くなる場合は鉄欠乏によるクロロシスの可能性があります。一方で、葉全体が均一に黄色くなる場合は窒素不足や根の問題など別の原因も考えられます。
そのため、葉の色だけで判断するのではなく、土壌の状態や施肥履歴、根の状態などを合わせて確認することが重要です。
苦土石灰を与えた後にクロロシスが起こる理由
苦土石灰は、土壌の酸度を調整すると同時にマグネシウムを補給するために使用されます。しかし、与えすぎたり、もともとpHが高い土壌に追加したりすると、土がアルカリ性に傾くことがあります。
みかんは弱酸性の土壌を好み、一般的にはpH5.5〜6.5程度が適していると言われています。pH6.8〜7.0になると、アルカリ性寄りの環境となり、鉄やマンガン、亜鉛などの微量要素が土中にあっても吸収しにくくなることがあります。
例えば、土壌中に鉄が十分存在していても、pHが高いことで鉄が植物に利用されにくくなり、新葉が黄色くなることがあります。これを生理的な欠乏症と呼びます。
みかんの実が途中で落ちる主な原因
みかんの実が25個中6個落ちた場合、必ずしも異常とは限りません。柑橘類は自然に余分な実を落とす「生理落果」を行う性質があります。
特に春から夏にかけては、木が育てられる量に合わせて実の数を調整します。そのため、ある程度の落果は正常な成長過程です。
ただし、葉の黄化が同時に起きている場合は、栄養不足や根の吸収障害によって果実を維持する力が低下している可能性もあります。
pH6.8〜7.0のみかん栽培で注意するポイント
土壌pHが6.8〜7.0の場合、みかんにとってはやや高めの環境です。すぐに大きな問題になるとは限りませんが、長期間続くと微量要素不足が起こりやすくなります。
改善する場合は、これ以上苦土石灰を追加せず、腐葉土や堆肥など有機物を利用して土壌環境を整える方法があります。
また、鉄欠乏が疑われる場合は、鉄資材(鉄キレート剤など)を利用することで改善することがあります。ただし、症状の原因が鉄不足とは限らないため、状態を見ながら使用することが大切です。
みかんの木を回復させるための管理方法
まず確認したいのは、新しく伸びた葉と古い葉のどちらが黄色くなっているかです。新葉が黄色い場合は鉄などの微量要素不足、古い葉から黄色くなる場合は窒素やマグネシウム不足などが疑われます。
また、水やりや根の状態も重要です。水はけが悪い場所では根が傷み、肥料を与えても吸収できなくなることがあります。
例えば、肥料を追加しても葉色が改善しない場合、単純な肥料不足ではなく、pHや根の環境が原因になっている可能性があります。
まとめ
みかんの葉が黄色くなる症状はクロロシスの可能性がありますが、原因は鉄不足だけではなく、土壌pHの上昇や根の状態、肥料バランスなど複数考えられます。
苦土石灰を与えた後に土壌pHが6.8〜7.0になっている場合、みかんにとってはややアルカリ寄りの環境になっているため、微量要素が吸収しにくくなっている可能性があります。
今後は追加の石灰投入を控え、葉の状態を観察しながら土壌環境を整えることが大切です。落果についても、生理落果の範囲である場合が多いため、葉の状態と合わせて総合的に判断するとよいでしょう。


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