英語の長文読解では、関係詞や挿入表現が重なることで、文の構造が見えにくくなることがあります。特に「who to his own self will always be true」のような表現は、関係詞whoの後ろに別の語句が入っているため、どこが修飾関係なのか迷いやすい部分です。
この文章を正しく理解するには、who以下を単純な挿入と考えるのではなく、関係詞節の中の語順として捉えることが重要です。この記事では、この英文の構造を分解しながら、「to his own self」がなぜ「自分自身に忠実であろうとし」という意味になるのかを詳しく解説します。
英文全体の構造を確認する
対象となる英文は以下の部分です。
What is missing, rather, is the self-admiration of the male, who to his own self will always be true at whatever cost in friends’ and relations’ pain and is unafraid to risk boring his readers.
まず文の大きな骨組みを見ると、「What is missing, rather, is the self-admiration of the male」が主節です。
意味は「むしろ欠けているものは、その男性の自己賛美である」となります。そして、その後ろの「who」から始まる部分は、the male(その男性)を説明する関係詞節です。
who以下は挿入ではなく関係詞節
「who will always be true」と考えると分かりやすいですが、元の文ではwhoの直後に「to his own self」が入っています。
つまり、文の基本形は以下のようになります。
who will always be true to his own self
これが、途中に「to his own self」が置かれているため、読みにくくなっています。
このような語順は、英語では珍しくありません。特に文学的な文章や硬い評論文では、強調したい語句を動詞の前に置くことがあります。
to his own self の意味とは
「be true to ~」は英語で非常によく使われる表現で、「~に忠実である」「~に誠実である」という意味になります。
そのため、「be true to his own self」は「彼自身に忠実である」「自分自身の考えや性質を裏切らない」という意味になります。
ここでのselfは単なる「自分」ではなく、「その人自身の本質や内面的な価値観」を指しています。
例えば、「He remained true to himself.」という文なら、「彼は自分らしさを貫いた」「自分自身に忠実であり続けた」という意味になります。
なぜ訳では「自分自身に常に忠実であろうとし」になるのか
英文では「will always be true to his own self」となっています。
ここでのwillは単純な未来ではなく、その人物の性質や傾向を表しています。「いつも~するものだ」「常に~であろうとする」というニュアンスです。
そのため、「will always be true to his own self」は直訳すると「常に自分自身に忠実であるだろう」ですが、日本語として自然にすると「自分自身に常に忠実であろうとし」と訳せます。
つまり、訳文の「自分自身に常に忠実であろうとし」は、「to his own self」が独立して対応しているのではなく、「be true to his own self」という熟語全体に対応しています。
関係詞節全体を日本語にするとどうなるか
who以下を整理すると、次のような意味になります。
who(その男性は)
will always be true to his own self(常に自分自身に忠実であり)
at whatever cost in friends’ and relations’ pain(友人や親族の苦痛をどれほど犠牲にしても)
and is unafraid to risk boring his readers(読者を退屈させる危険を恐れない)
つまり、この男性の特徴を後ろから説明している部分であり、「自己中心的なほど自分の信念を貫く人物」という描写になっています。
例えば、小説家や芸術家が「周囲から批判されても、自分の表現を変えない」という場面を想像すると、この英文のニュアンスが理解しやすくなります。
長文読解で関係詞の途中に語句が入る場合の見抜き方
英文読解では、関係詞whoやwhichの直後に必ず動詞が来るとは限りません。
今回のように「who + 修飾語句 + 動詞」という形になる場合があります。そのため、whoを見たらすぐ後ろだけを見るのではなく、「whoが何を説明しているのか」を確認することが大切です。
今回の場合、whoの先行詞はmaleなので、「その男性について説明している」と分かれば、to his own selfが途中にあっても構造を見失いません。
まとめ
「who to his own self will always be true」の部分は、to his own selfが挿入されているというより、「who will always be true to his own self」という関係詞節の中で語順が変化しているものです。
「be true to ~」で「~に忠実である」という熟語になるため、「to his own self」は「自分自身に」という意味になります。
長文読解では、関係詞の後ろに語句が挟まることがありますが、動詞や熟語の形を見抜くことで正確に意味を取れるようになります。


コメント