英語の長文では、文末に置かれたas節がどの部分を修飾しているのか判断に迷うことがあります。特に「as their conscience guides them」のような表現は、直前の動詞だけにかかるのか、文全体にかかるのかで日本語訳が大きく変わります。
この記事では、例文「No one has ever fought for democracy, for the right man to think, to speak, to believe as their conscience guides them.」をもとに、as節の修飾関係の考え方や自然な訳し方、判断するポイントを解説します。
例文の基本的な構造を確認する
まず例文の中心部分を整理すると、「the right」は「権利」、「man」はここでは一般的な人間を表し、「the right man to think, to speak, to believe」は「人が考え、話し、信じる権利」という意味になります。
文全体では、「人々が民主主義のために、人間が自分の意思で考え、話し、信じる権利のために戦ってきた」という内容になります。
問題になるのは最後の「as their conscience guides them」です。この部分が「believe」だけを説明するのか、それとも「think, speak, believe」のすべてにかかるのかがポイントです。
“as their conscience guides them”の意味
「as their conscience guides them」は、「彼らの良心が彼らを導くように」「自分たちの良心の導くままに」という意味です。
ここでのasは「〜するように」「〜のままに」という意味で使われています。時間を表す「〜するとき」という意味ではありません。
例えば、「Act as your conscience guides you.」なら「あなたの良心が導くままに行動しなさい」という意味になります。
as節はbelieveだけにかかるのか
文法的には「as their conscience guides them」を直前の「believe」だけにかけることも可能です。その場合、「良心が導くままに信じる」という意味になります。
しかし、この例文では「think, to speak, to believe」と3つの動詞が並列になっています。そのため、最後に置かれたas節は、通常これら3つすべてに影響すると考えるのが自然です。
つまり、「良心が導くままに考え、良心が導くままに話し、良心が導くままに信じる権利」という意味になります。
文末の修飾語が全体にかかるか判断する方法
英語では、文末に置かれた副詞句や副詞節が、直前の単語だけではなく、文全体を修飾することがあります。判断するときは、意味の自然さと文の構造を見ることが重要です。
今回の場合、「believe as their conscience guides them」だけに限定すると、「考える権利」「話す権利」には良心の自由が関係しないように読めてしまいます。しかし、民主主義における自由とは、考え方・発言・信念すべてに関わるものです。
そのため、意味のまとまりとして「think, speak, believe」全体を修飾していると考える方が、文の意図に合っています。
並列された動詞にかかる修飾語を見抜くポイント
文末の修飾語がどこにかかるか迷った場合は、まず修飾される可能性がある動詞を確認します。
今回のように「A, B, and C」のような並列構造がある場合、後ろに置かれた説明がCだけではなく、AからC全体をまとめて説明することがあります。
例えば、「She has the freedom to work, to travel, and to live as she chooses.」という文では、「as she chooses」は「live」だけでなく、「work, travel, live」全体の自由なあり方を説明していると考えるのが自然です。
自然な日本語訳
この英文は、次のように訳すと意味が伝わりやすくなります。
「これまで誰も、民主主義のために、また人間が自分自身の良心の導くままに考え、話し、信じる権利のために戦ったことがない。」
ここでの「as their conscience guides them」は、「信じる」という1つの行為だけではなく、「考える・話す・信じる」という人間の精神的な自由全体にかかっています。
まとめ
「as their conscience guides them」は文法上は直前の「believe」にかかるようにも見えますが、この文章では「think, speak, believe」全体を修飾すると考えるのが自然です。
文末の副詞節がどこにかかるか判断するときは、単語の位置だけを見るのではなく、文全体の意味や並列構造を確認することが大切です。
英語では、最後に置かれた修飾表現が前の複数の要素をまとめて説明することも多いため、意味の自然さを基準に判断すると正確に読めるようになります。


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