多項式の割り算では、まともに割り算を行うよりも、割る式の特徴や指数の周期性を利用すると簡単に余りを求められる場合があります。特にx^4+x^3+x^2+x+1のような形は、等比数列の和として表せるため、非常に重要な性質を持っています。
この記事では、x^2023−1をx^4+x^3+x^2+x+1で割ったときの余りを求める方法を、式変形の理由も含めてわかりやすく解説します。
割る式x^4+x^3+x^2+x+1の特徴を確認する
まず、割る式であるx^4+x^3+x^2+x+1に注目します。この式は等比数列の和の公式から、次のように変形できます。
x^4+x^3+x^2+x+1=(x^5−1)/(x−1)
したがって、この式を5倍すると次の関係が成り立ちます。
x^5−1=(x−1)(x^4+x^3+x^2+x+1)
つまり、x^4+x^3+x^2+x+1を割り切る条件では、x^5−1が0になるような性質を利用できます。
割る式を利用してx^5≡1と考える
x^4+x^3+x^2+x+1を割るとき、余りの計算ではこの式を0とみなすことができます。
x^4+x^3+x^2+x+1≡0
両辺に(x−1)を掛けると、
(x−1)(x^4+x^3+x^2+x+1)≡0
となります。
左辺を展開すると、
x^5−1≡0
つまり、
x^5≡1
という関係が得られます。
x^2023の指数を5の周期で整理する
x^5≡1なので、xの5乗ごとに同じ状態に戻る周期性があります。そのため、大きな指数でも5で割った余りを考えれば簡単になります。
2023を5で割ると、
2023=5×404+3
となります。
したがって、
x^2023=x^(5×404+3)
と書けるため、
x^2023=(x^5)^404×x^3
となります。
x^5≡1なので、
(x^5)^404≡1^404≡1
よって、
x^2023≡x^3
となります。
x^2023−1の余りを求める
ここまでで、
x^2023≡x^3
が分かったため、求める式は、
x^2023−1≡x^3−1
となります。
x^3−1は割る式x^4+x^3+x^2+x+1より次数が低いため、このまま余りとして利用できます。
したがって、x^2023−1をx^4+x^3+x^2+x+1で割った余りは、
x^3−1
となります。
別解:因数分解を利用した考え方
この問題は因数分解の性質を利用して考えることもできます。
x^5−1=(x−1)(x^4+x^3+x^2+x+1)
であるため、割る式はx^5−1の因数です。
一方、
x^2023−1
も指数が大きいですが、x^5−1の周期を利用すれば、5で割った余りの指数だけを考えればよいことになります。
このような問題では、巨大な指数を直接扱うのではなく、割る式から生まれる周期性を見つけることがポイントです。
まとめ
x^2023−1をx^4+x^3+x^2+x+1で割った余りを求める場合、通常の多項式の割り算をする必要はありません。
割る式がx^5−1の因数であることから、x^5≡1という周期性を利用できます。
2023を5で割った余りが3であるため、x^2023はx^3と同じ扱いになり、最終的な余りはx^3−1になります。
大きな次数の多項式の余りを求める問題では、因数分解や指数の周期性を見抜くことが解答への近道になります。


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