数列「1、1+2、1+2+3、1+2+3+4、…」の一般項がなぜn(n+1)/2になるのか、途中式を見ても分かりにくいと感じる人は多くいます。この数列は、一見すると複雑な足し算が並んでいますが、考え方を整理すると非常にシンプルです。この記事では、数列が苦手な人でも理解できるように、具体例を使って順番に解説します。
まずは数列の中身を1つずつ確認する
与えられた数列は次のような形です。
1、1+2、1+2+3、1+2+3+4、…
これを計算して数字だけにすると、
1、3、6、10、15、…
という数列になります。
つまり、この数列の1番目の数は1、2番目の数は3、3番目の数は6、4番目の数は10というように、前の数字に次の整数を足して大きくなっている数列です。
この数列は等差数列ではなく「等差数列の和」になっている
ここで注意したいのは、この数列そのものは等差数列ではないということです。
等差数列とは、隣り合う項の差がいつも同じ数になる数列です。例えば、1、3、5、7、9なら、毎回2ずつ増えているので公差2の等差数列です。
しかし、今回の数列は、1、3、6、10、15なので、差を見ると、
3-1=2
6-3=3
10-6=4
15-10=5
となり、増える量が2、3、4、5と変化しています。そのため、この数列自体は等差数列ではありません。
「1+2+3+…+n」と考える理由
では、なぜ解説では「1+2+3+…+nの和」と考えるのでしょうか。
それは、n番目の項を見ると、必ず1からnまでの数字を足した形になっているからです。
例えば、
1番目の項 → 1
2番目の項 → 1+2
3番目の項 → 1+2+3
4番目の項 → 1+2+3+4
となっています。
つまり、n番目の項は「1からnまでを全部足した数」と表すことができます。
1からnまでの和の公式を使う
ここで登場するのが、1からnまでの整数の和の公式です。
1+2+3+…+nは、初項1、公差1、項数nの等差数列の和として考えることができます。
等差数列の和の公式は、
(初項+末項)×項数÷2
です。
今回の場合、初項は1、末項はn、項数はnなので、
(1+n)×n÷2
となります。
これを整理すると、
n(n+1)/2
になります。
図で考えるともっと分かりやすい
この公式は、数字を並べた形で考えると理解しやすくなります。
例えば、1から4までの和を考えると、
1+2+3+4=10
です。
これを逆向きに並べると、
4+3+2+1=10
になります。
2つを合わせると、
(1+4)+(2+3)+(3+2)+(4+1)=20
となり、同じ数の組み合わせが4個できます。
つまり、2倍した答えが「4×5」になるので、
10×2=4×5
10=4×5÷2
となります。これがn(n+1)/2の考え方です。
「公差が1ずつ増える」という考え方について
他の説明で「公差が1ずつ増えている」と言われることがありますが、これは数列そのものの公差ではありません。
1、3、6、10、15を見ると、増加量は2、3、4、5と変わっています。この増加量が1ずつ大きくなっているという意味です。
つまり、この数列は「増え方が一定の数列」ではなく、「増え方自体が等差数列になっている数列」と考えることができます。
ただし、一般項を求めるときは、この特徴よりも「n番目は1からnまでの和」と考える方が簡単です。
まとめ|1+2+3+…+nを見つければ一般項は求められる
数列「1、1+2、1+2+3、1+2+3+4、…」は、普通の等差数列ではありません。
ポイントは、n番目の項が「1+2+3+…+n」という形になっていることです。
そのため、1からnまでの和の公式を使い、
1+2+3+…+n=(1+n)×n÷2=n(n+1)/2
と求めることができます。
数列では、数字の並びだけを見るのではなく、「その項がどのような作りになっているか」を見ることが大切です。この考え方が身につくと、似たような数列の問題も解きやすくなります。


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