三角関数の不等式 cosθ>sinθ+1 の解き方|合成で符号を間違えないポイントを解説

高校数学

三角関数の不等式では、sinやcosを1つの三角関数に合成して解く方法がよく使われます。しかし、合成後の形を作るときに符号や角度のずれを間違えると、答えが変わってしまいます。今回は「cosθ>sinθ+1(0≦θ<2π)」という問題を例に、合成方法と間違いやすいポイントを詳しく解説します。

まず不等式を整理して合成の形を作る

与えられた不等式は、
cosθ>sinθ+1
です。

右辺のsinθを左辺へ移すと、
cosθ-sinθ>1
となります。

ここで、cosθ-sinθを1つの三角関数にまとめます。一般的には、sin(θ+α)やcos(θ-α)の形を利用します。

cosθ-sinθを正しく合成する

cosθ-sinθは、cosを使った形で考えると分かりやすくなります。

cosθ-sinθ=√2(cosθ×1/√2-sinθ×1/√2)

ここで、加法定理より、
cos(θ+π/4)=cosθcosπ/4-sinθsinπ/4
です。

cosπ/4=sinπ/4=1/√2なので、

cosθ-sinθ=√2cos(θ+π/4)

したがって不等式は、

√2cos(θ+π/4)>1

となります。

質問での考え方のどこが違ったのか

質問では、
√2sin(θ+3π/4)>1
と考えています。

実は、この式自体は間違いではありません。なぜなら、

sin(θ+3π/4)=cos(π/2-(θ+3π/4))=cos(-θ-π/4)

となり、cosは偶関数なので、

cos(-θ-π/4)=cos(θ+π/4)

だからです。

つまり、

√2sin(θ+3π/4)>1

√2cos(θ+π/4)>1

は同じ内容を表しています。

間違いは合成ではなく、その後の不等式の解き方で角度範囲を取り違えた可能性が高いです。

√2sin(θ+3π/4)>1を解く方法

まず両辺を√2で割ります。

sin(θ+3π/4)>1/√2

ここで、

1/√2=sinπ/4

なので、sinの値が1/√2より大きくなる範囲を考えます。

sinx>1/√2となるのは、

π/4<x<3π/4

です。

ここでx=θ+3π/4なので、

π/4<θ+3π/4<3π/4

となります。

両辺から3π/4を引くと、

-π/2<θ<0

となります。

しかし、θの範囲は0≦θ<2πなので、この範囲だけでは解がありません。

三角関数は2π周期なので、左側の範囲に2πを足します。

3π/2<θ<2π

となり、答えと一致します。

答えが√2sin(θ-π/4)<−1になる理由

別の変形方法として、cosθ-sinθではなく、

sinθ-cosθ<-1

として考えることもできます。

sinθ-cosθは、

√2sin(θ-π/4)

と合成できます。

そのため、

√2sin(θ-π/4)<-1

という形になります。

これは元の不等式を両辺に-1を掛けて整理した形であり、質問者の式と同じ内容を別の見方で表しています。

三角関数の合成で注意すべきポイント

三角関数の合成では、合成した式が正しいかどうかを加法定理に戻して確認することが大切です。

例えば、
√2sin(θ+3π/4)
が本当にcosθ-sinθになるのかを展開して確認すると、符号ミスを防ぐことができます。

また、不等式では単純にsinやcosの範囲だけを見るのではなく、最後にθの範囲0≦θ<2πへ戻す作業が重要です。今回のように途中で負の範囲が出ても、周期性を利用して解を求めます。

まとめ|合成は正しく、最後の範囲処理が重要

cosθ>sinθ+1という問題では、cosθ-sinθを合成すると、

√2cos(θ+π/4)>1

または

√2sin(θ+3π/4)>1

となり、質問で考えた合成方法自体は間違いではありません。

答えと違って見えた原因は、合成後の三角関数の不等式を解く際に、2π周期を考慮してθの範囲に戻す部分です。

三角関数の不等式では「合成できたか」だけでなく、「単位円上でどの範囲になるか」「指定されたθの範囲に戻せているか」を確認することが解答のポイントになります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました