微分方程式 y=x(y’)²+2y’-(y’)² は、y’を含む非線形微分方程式であり、通常の変数分離法では簡単に解くことができません。しかし、この形は微分方程式の分類を理解すると、適切な方法で整理して解くことができます。
この記事では、y’を新しい変数として扱う考え方を使い、この微分方程式をどのように解いていくのかを、途中式を省略せずに解説します。特に「なぜその置き換えをするのか」を理解できるように説明します。
与えられた微分方程式の形を確認する
問題の微分方程式は、
y=x(y’)²+2y’-(y’)²
です。
右辺を見ると、xとy’が含まれていますが、yそのものは左辺にしかありません。このような形は、y’を一つの変数として置くことで整理しやすい形です。
ここで、
p=y’
と置きます。
すると、元の式は
y=xp²+2p-p²
となります。
y’を新しい変数pとして扱う
p=y’と置いたので、yはpを使って表されています。
式を整理すると、
y=p²x+2p-p²
となります。
これは、pを定数とみなした場合、xについて一次式になっています。このような形の微分方程式は、pを媒介変数として扱うことで解を求めることができます。
両辺をxで微分します。
左辺は、
dy/dx=p
です。
右辺を微分すると、pをxの関数として考えて、積の微分を使います。
p=(p²x+2p-p²)’
右辺を計算すると、
p=p²+2xp p’+2p’-2pp’
となります。
微分して整理する
式を整理すると、
p=p²+2p'(xp+1-p)
となります。
移項すると、
p-p²=2p'(xp+1-p)
左辺を因数分解すると、
p(1-p)=2p'(xp+1-p)
という形になります。
ここで、p’=dp/dxなので、pについて解く形に変形できます。
場合分けによる解法
この式では、まずp’=0となる場合を確認します。
p’=0の場合、pは定数です。つまり、
y’=p
となるため、積分すると、
y=px+C
になります。
これを元の式に代入して条件を確認します。
pが一定の場合、元の式より、
px+C=xp²+2p-p²
となります。
xの係数を比較すると、
p=p²
なので、
p=0またはp=1
が得られます。
したがって、定数解として、
p=0の場合:y=C
p=1の場合:y=x+1
のような形が得られます。
一般解を求めるための考え方
pが定数でない場合は、
p(1-p)=2p'(xp+1-p)
を利用して、pとxの関係を調べます。
このような方程式は、pを媒介変数として扱い、xをpの関数として求めた後、
y=xp+2p-p²
へ戻すことで解を表します。
つまり、この問題のポイントは、yを直接求めようとするのではなく、y’を一つの変数として扱うことです。
このタイプの微分方程式を解くコツ
今回のような問題では、式を見た瞬間に展開して計算を進めるよりも、まず微分方程式の形を確認することが重要です。
特に、yがxとy’だけで表されている場合は、
- y’=pと置く
- yをxとpの式に変える
- xで微分してpとp’の関係を作る
- pを媒介変数として整理する
という流れを意識すると解きやすくなります。
例えば、y=x(y’)²のようにy’の式が多く含まれる問題でも、同じ考え方でp=y’と置くことで整理できる場合があります。
まとめ
微分方程式 y=x(y’)²+2y’-(y’)² は、y’を含む非線形微分方程式ですが、y’=pと置くことで構造を整理できます。
解法の中心となる考え方は、y’を一つの変数として扱い、微分によってpとxの関係を求めることです。
非線形微分方程式では、式を無理に展開するよりも、まずどのような形の方程式なのかを見極め、適切な置換を選ぶことが解決への近道になります。


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