Archicadで木造住宅の設計を行う際、外壁は木製サイディング、室内側はクロスや木材仕上げなど、同じ壁でも外側と内側で異なる材質を設定したい場面があります。特に大学の設計課題では、平面図や断面図だけでなく、3Dモデルや立面図で仕上げまで表現することが求められるため、壁の構成を正しく設定することが重要です。
Archicadでは単純に壁全体へ1つの材質を割り当てるだけでなく、複合構造(コンポジット)やビルディングマテリアルを使うことで、外装・内装・下地などを分けて管理できます。この記事では、木造住宅を例に外壁と内壁の材質を変更する基本的な方法を解説します。
Archicadでは壁の材質をどのように管理するのか
Archicadの壁は、単なる線や面ではなく、複数の材料が組み合わさった建築要素として扱われます。そのため、外壁材だけを変更したい場合は、壁全体の材質を変更するのではなく、壁の構成要素を編集する必要があります。
例えば木造住宅の場合、一般的な外壁は以下のような層で構成されています。
- 外側:木製サイディング
- 通気層
- 構造用合板
- 断熱材
- 石膏ボード
- 室内仕上げ材
Archicadでは、このような壁の層ごとの材料を設定することで、断面図で内部構成を表示したり、3Dビューで外観を確認したりできます。
複合構造(コンポジット)で外壁と内壁の材質を変更する方法
木造住宅の壁仕上げを細かく設定する場合は、複合構造を使用する方法が一般的です。
設定手順は以下の流れになります。
- 上部メニューから「オプション」を開く
- 「属性設定」から「複合構造」を選択する
- 使用している壁の複合構造を編集する
- 外側・内側それぞれの材料を変更する
- 保存して壁に適用する
複合構造の編集画面では、壁の断面が層状に表示されます。外側にある仕上げ材を木製サイディングへ変更し、室内側の仕上げを木材や石膏ボードなどへ変更することで、実際の住宅に近いモデルを作成できます。
外壁だけを木製サイディングに変更したい場合の設定例
例えば、外観を木質系住宅として表現したい場合は、壁の一番外側の層に木製サイディングの材質を設定します。
具体的には、複合構造の外側レイヤーを選択し、ビルディングマテリアルを「木材系仕上げ」へ変更します。さらに表面材質(テクスチャ)を木目模様に設定すると、3D画面やレンダリングで本物の木張り外壁に近い表現になります。
一方、室内側は同じ壁の反対側になるため、内側レイヤーにクロス、塗装、無垢材などの仕上げを設定します。これにより、外観と室内で異なる仕上げを持つ壁を作成できます。
壁の片面だけ材質を変更する場合の注意点
初心者がよく迷うポイントとして、壁設定で材質を変更すると壁全体が変わってしまうケースがあります。
これは単層壁を使用している場合に起こります。単純な壁ツールで作成した壁は、基本的に1種類の材質しか持たないため、外側と内側を別々に表現することができません。
その場合は、単層壁から複合構造の壁へ変更することで解決できます。住宅設計では複合構造を利用することが基本なので、早い段階で設定しておくと断面図やパース作成も楽になります。
ビルディングマテリアルと表面材質の違い
Archicadには「ビルディングマテリアル」と「表面材質」があり、初心者には違いが分かりにくい部分です。
ビルディングマテリアルは、壁や床など建築要素の構成材料を管理するものです。例えばコンクリート、断熱材、木材などの物理的な材料情報を設定します。
一方、表面材質は3D表示やレンダリング時の見た目を設定するものです。同じ木材でも、明るい木目や濃い木目など外観表現を変えたい場合に使用します。
設計課題で提出する模型写真のようなパースを作る場合は、ビルディングマテリアルだけでなく表面材質も調整すると、よりリアルな住宅表現になります。
木造住宅設計でおすすめの壁設定方法
大学の住宅設計課題であれば、最初から現実の施工に近い壁構成を作成しておくと便利です。
例えば以下のような構成を登録しておくと、多くの木造住宅に対応できます。
| 部位 | 設定例 |
|---|---|
| 外壁仕上げ | 木製サイディング |
| 下地 | 構造用合板 |
| 断熱 | グラスウールなど |
| 内壁仕上げ | 石膏ボード・木材仕上げ |
このように複合構造を作っておけば、壁を描くたびに細かい設定をする必要がなくなり、設計作業の効率が上がります。
まとめ|Archicadでは複合構造を使えば外壁と内壁の材質を分けられる
Archicadで外装と内装の材質を変える場合、壁全体の材質を変更するのではなく、複合構造(コンポジット)を編集する方法が基本です。
木造住宅なら、外側に木製サイディング、内部側に木材や石膏ボードなどを設定することで、実際の建築に近い断面図や3Dモデルを作成できます。
最初は設定項目が多く感じますが、複合構造とビルディングマテリアルの使い方を理解すると、Archicadでの住宅設計は大きく効率化できます。設計課題では見た目だけでなく、壁の構成まで意識すると、より完成度の高い図面やモデルになります。


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