三菱PLCを使った制御では、センサー入力をきっかけに電磁弁を一定時間動作させ、その後自動で停止させるようなシーケンス制御がよく利用されます。特に、センサーがONし続けている状態でも一度だけ動作させたい場合は、立ち上がり検出や自己保持回路の考え方が重要になります。
この記事では、センサー・電磁弁・リードスイッチを使用して、センサー検出後に電磁弁をONし、3秒後にOFFする制御を作る場合の基本的なラダー構成や注意点について解説します。
今回の制御動作で必要になる流れを整理する
まず、目的の動作を整理すると以下のようなシーケンスになります。
1. センサーがOFFからONになる
2. センサーの立ち上がりを検出して一瞬だけ内部リレーをONする
3. 電磁弁をONして自己保持する
4. リードスイッチがONになる状態を確認する
5. 電磁弁ONから3秒後に電磁弁をOFFする
6. 再びセンサーが立ち上がったら同じ動作を繰り返す
重要なのは、センサーがON状態のままでも電磁弁が何度も動作しないように、センサーのON信号をそのまま使わず、立ち上がりパルスに変換することです。
PLS命令を使った立ち上がり検出について
三菱PLCではPLS命令を使用すると、入力信号がOFFからONになった瞬間だけ1スキャン分ONするパルス信号を作ることができます。
例えば、センサー入力をX0、内部リレーをM0とした場合、以下のような考え方になります。
X0(センサー)→ PLS → M0(一瞬だけON)
このM0を電磁弁動作用の開始信号として使うことで、センサーがONし続けていても1回だけ動作を開始できます。
電磁弁の自己保持回路を作る
PLSで作ったM0は1スキャンで消えてしまうため、そのままでは電磁弁を3秒間維持できません。そのため、電磁弁出力を自己保持する回路が必要になります。
基本的な考え方は以下のようになります。
M0 ON → 電磁弁ON → 電磁弁自身の接点で保持
ラダーでは、M0の接点と電磁弁出力の自己保持接点を並列に配置します。ただし、タイマー完了後には自己保持を解除する条件を入れる必要があります。
3秒タイマーによる電磁弁停止処理
電磁弁がONしたらタイマーを起動し、設定時間経過後に電磁弁をOFFする処理を行います。
例えばPLCのタイマーが100ms単位の場合、3秒はK30になります。
電磁弁ON → T0 K30開始 → 3秒後T0接点ON → 電磁弁保持解除
という流れになります。
ただし、電磁弁の自己保持回路にタイマー完了接点のb接点(通常閉)を入れる構成にすると、タイマー完了時に自己保持が切れて電磁弁をOFFできます。
リードスイッチを使う場合の注意点
リードスイッチは、電磁弁によって動いたシリンダーなどの位置確認に使われることが多い入力機器です。
安全性や確実性を考える場合、単純に電磁弁ONから3秒後に停止するだけではなく、リードスイッチONを確認してからタイマー開始するような構成も有効です。
例えば、シリンダーが所定位置まで移動したことを確認してから3秒保持し、その後戻すような制御にすると、機械動作の安定性が向上します。
作成したラダー回路で確認すべきポイント
提示されているような回路構成は、考え方としては近いものです。ただし、実際のPLCプログラムでは自己保持解除の条件が不足すると、電磁弁がOFFにならない可能性があります。
確認すべきポイントは以下です。
- センサーONの瞬間だけ起動できているか
- 電磁弁が自己保持されているか
- タイマー完了後に自己保持が解除されるか
- センサーがONし続けても再動作しないか
- リードスイッチ入力の確認が必要か
実機で動かす前には、PLCシミュレーターやモニター機能を使ってM0、電磁弁出力、タイマー接点の状態を確認するとトラブルを防げます。
まとめ|三菱PLCで一定時間だけ電磁弁を動かすには立ち上がり検出と自己保持が重要
センサー入力をきっかけに電磁弁を3秒間動作させる制御では、センサーの立ち上がり検出、電磁弁の自己保持、タイマーによる解除処理を組み合わせることが基本になります。
PLS命令で一瞬の起動信号を作り、その信号で電磁弁を保持し、タイマー完了時に保持を解除する構成にすると、センサーがON状態のままでも安定した繰り返し動作が可能になります。
実際の設備では、リードスイッチによる位置確認や異常時の安全処理も追加し、目的に合わせたラダー設計を行うことが重要です。


コメント