高校数学で登場する「場合分け」は、最初はどこで区切ればよいのか分かりにくく、多くの人がつまずきやすい分野です。しかし、場合分けには明確な目的があります。それは、条件によって答えや式の形が変わる場面を整理することです。この記事では、場合分けを2つに分ける場合と3つに分ける場合の違いや、中央の値を求める理由について、具体例を使いながら解説します。
場合分けとは何のために行うのか
場合分けとは、問題の条件や状況によって計算方法や答えが変わるときに、それぞれの状況に分けて考える方法です。
例えば、絶対値を含む式では、中身が正の場合と負の場合で式の形が変わります。また、二次関数では文字の値によってグラフの形や解の数が変化することがあります。
つまり、場合分けは「何となく分ける」のではなく、「ここを境にして考え方が変わる」というポイントを見つけたときに行います。
2つに場合分けする問題と3つに場合分けする問題の違い
場合分けを2つにするか3つにするかは、条件が変化する境目の数によって決まります。
例えば、絶対値の問題では、|x|という式を考える場合、xが0以上か0未満かで分けます。
この場合の境目は0だけなので、x≧0の場合とx<0の場合の2つに分ければ十分です。
一方で、3つに分ける場合は、境目が2つある場合に使います。
例えば、x²-4x+3のような式で、ある条件によって符号が変化する場合、変化する場所が1と3ならば、
- x<1
- 1≦x<3
- 3≦x
のように3つの範囲に分けて考えます。
つまり、2つに分けるか3つに分けるかは、「どれだけ多くの境界が存在するか」で決まります。
場合分けで中央の値を求める理由
場合分けで中央の値を求める理由は、その値が「条件が変化する場所」になるからです。
例えば、二次不等式や絶対値の問題では、式の中身が0になる場所を調べることがあります。この値を境にして、式の符号や形が変化するためです。
例えば、|x-3|という絶対値を考える場合、重要なのはx=3です。
x-3が0になる場所が3なので、
- x≧3の場合は|x-3|=x-3
- x<3の場合は|x-3|=-(x-3)
となります。この3という値が場合分けの境目です。
中央の値を求めるのはどんなときか
中央の値を求める必要がある代表的な場面は、式の状態が変わる可能性がある問題です。
具体的には、以下のような問題で使われます。
- 絶対値を含む方程式や不等式
- 二次関数で文字の値によって解の数が変化する問題
- 不等式の符号が変化する問題
- 最大値・最小値を求める問題
例えば、二次関数の問題で「aの値によって場合分けせよ」と書かれている場合、aがどの値を境にしてグラフや解の状態を変えるのかを調べます。
その境目になる値を見つけることで、どこで分ければよいかが分かります。
場合分けで迷ったときの考え方
場合分けで大切なのは、「何個に分けるか」を先に考えないことです。まず、どこで状態が変化するのかを探します。
例えば、絶対値なら中身が0になる場所、二次関数ならグラフの特徴が変わる条件、分数なら分母が0になる場所などを探します。
境目が1つなら基本的には2つの場合、境目が2つなら基本的には3つの場合に分けます。
例として、数直線上で境界が5だけなら「5より小さい」「5以上」の2つに分けます。一方、境界が2と7なら「2未満」「2以上7未満」「7以上」の3つに分けます。
まとめ
場合分けは、答えや計算方法が変わる境目を見つけ、その境目ごとに整理する考え方です。
2つに分けるか3つに分けるかは、境界となる値がいくつあるかで決まります。境界が1つなら2通り、境界が2つなら3通りになることが多いです。
また、中央の値を求める理由は、その値を境にして式の形や条件が変化するからです。「どこで変化するのか」を探す習慣をつけると、場合分けの問題は格段に解きやすくなります。


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