関数 arcsin x / √(1−x²) のべき級数展開は、一見複雑に見えますが、基本的な級数展開と微分の性質を組み合わせることで整理できます。本記事では、この関数をどのように考えればよいかを段階的に説明します。
結論:arcsin x の導関数を利用するのが基本方針
まず重要な事実として、arcsin x の導関数は 1/√(1−x²) です。
したがって与えられた式は「(arcsin x) × (arcsin x の導関数)」という構造になっています。
この関係を使うことで、既知のべき級数から展開が可能になります。
arcsin x のべき級数展開
まず基本となるのは以下の展開です。
arcsin x = Σ ( (2n)! / (4^n (n!)^2 (2n+1)) ) x^(2n+1)
この級数は収束半径 |x|<1 で成立します。
1/√(1−x²) のべき級数
次に重要なのが二項級数展開です。
1/√(1−x²) = Σ ( (2n)! / (4^n (n!)^2) ) x^(2n)
これは二項定理を一般化した形として導かれます。
与式の構造の理解
与えられた関数は arcsin x とその導関数の積になっています。
そのため直接的な単純級数というより、既知級数同士の積として扱います。
このときコーシー積を用いることで展開が可能です。
べき級数展開の基本形
最終的には以下のように表せます。
Σ_{n=0}^∞ a_n x^n の形に整理し、係数はコーシー積によって決定されます。
ただし実際の計算では初項から順に展開して整理するのが一般的です。
注意点:収束範囲
この関数の級数展開は |x| < 1 の範囲で有効です。
端点では収束性が変化するため注意が必要です。
特にx=±1では発散挙動が現れます。
まとめ
arcsin x / √(1−x²) のべき級数展開は、基本的に arcsin x とその導関数の既知展開を組み合わせて導きます。
単独で覚えるのではなく、微分関係と二項級数の組み合わせとして理解することが重要です。
結果として、コーシー積を用いた級数として整理されます。


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