生物の系統樹や分子進化の問題では、アミノ酸配列の違いから進化の時間を計算する「分子時計」の考え方が重要になります。本記事では、表や系統樹の読み取り方から計算手順までを整理して解説します。
アミノ酸配列の違いが意味するもの
タンパク質Pのアミノ酸配列の違いは、生物が共通祖先から分岐した後にDNAが少しずつ変化した結果です。
この違いの数が多いほど、進化的に長い時間が経過していると考えます。
つまり「違いの数=進化の距離」を表していると理解できます。
系統樹の基本構造の読み取り方
系統樹は共通祖先XからA〜Dがどのように分かれたかを示す図です。
枝の長さや分岐点は、進化の時間や関係性を表しています。
今回の条件では「Xから各種までの進化速度は等しい」とされている点が重要です。
分子時計の考え方とは
分子時計とは、DNAやタンパク質の変化が一定の速度で起こるという仮定に基づく考え方です。
この仮定により、アミノ酸の置換数から時間を逆算することができます。
そのため、既知の分岐年代を基準として計算を行います。
BとCの分岐を基準にする理由
BとCは2.0×10⁷年前に分岐したと与えられているため、この情報が計算の基準になります。
BとCのアミノ酸差は、その期間に起こった変化量の合計として扱います。
ここから「1つの変化にかかる時間」を求めることができます。
アミノ酸1変化あたりの時間の求め方
BとCの違いの数を分岐時間で割ることで、1変化あたりの時間を求めます。
この計算により、約5.0×10⁶年という値が得られます。
これは「1つのアミノ酸置換に必要な平均時間」を意味します。
共通祖先Xからの分岐時期の求め方
A〜Dの違いをもとに、共通祖先Xからの経過時間を計算します。
分子時計で求めた速度を使い、全体の変化量を時間に変換します。
その結果、約9.0×10⁷年前に分岐したと推定できます。
まとめ
系統樹問題は「アミノ酸の違い=進化の距離」と捉えることが重要です。
分子時計を使うことで、既知の分岐情報から未知の時間を逆算できます。
基本は「差を数える→基準で割る→時間に変換する」という流れで整理すると理解しやすくなります。


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