犬の重度下痢と代謝性アシドーシスの関係|腸管異常が血液pHに影響する理由を解説

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犬の重度の下痢では「代謝性アシドーシス」が起こることがあるとされています。一見すると腸のトラブルと血液の酸塩基平衡は無関係に思えますが、実際には密接なつながりがあります。本記事では、腸管異常がどのようにして血液のpHバランスに影響するのかを整理して解説します。

代謝性アシドーシスとは何か

代謝性アシドーシスとは、血液中の酸が増える、または重炭酸(HCO3-)が減少することで血液が酸性に傾く状態です。

犬では嘔吐や下痢、腎機能低下などさまざまな原因で起こります。

特に重度の下痢では短時間で電解質バランスが崩れやすく、注意が必要です。

下痢が血液の酸塩基平衡に影響する理由

腸管には重炭酸イオンが多く含まれており、消化液として分泌されています。

重度の下痢ではこの重炭酸イオンが大量に体外へ排出されてしまいます。

その結果、血液中のアルカリ成分が減少し、相対的に酸性へ傾きます。

腸管で失われる電解質の役割

腸管からは重炭酸だけでなくナトリウムやカリウムなどの電解質も失われます。

これらの電解質は体内のpHバランスを維持する緩衝系に関わっています。

特にナトリウムと重炭酸の喪失は酸性化を進める重要な要因となります。

循環血液量の低下も関与する

下痢による脱水は循環血液量を減少させ、組織への酸素供給を低下させます。

その結果、嫌気的代謝が進み乳酸が増加し、乳酸アシドーシスを併発することがあります。

これも代謝性アシドーシスを悪化させる一因です。

腎臓による代償の限界

通常、体は腎臓を通じて酸を排泄しpHを調整します。

しかし急性の重度下痢では変化が急激すぎて代償が追いつきません。

そのため血液の酸性化が進行しやすくなります。

まとめ

犬の重度下痢で代謝性アシドーシスが起こるのは、重炭酸の喪失・脱水・乳酸産生増加などが複合的に関与するためです。

腸管は単なる消化器ではなく、体内の電解質・酸塩基平衡にも深く関わっています。

そのため重度の下痢は全身状態に影響を及ぼす重要な病態といえます。

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