この積分 \(\int_{0}^{\infty} \frac{1}{1+x^4} dx\) は、一見すると基本的な有理関数の積分に見えますが、通常の部分分数分解だけでなく、β関数・ガンマ関数を用いることで非常に美しく評価できる代表的な問題です。本記事ではその標準的な解法を順序立てて解説します。
この積分が重要な理由
この形の積分は、フーリエ解析・確率論・特殊関数の理論など幅広い分野に登場します。
特に「1 + x^n」の形の積分は、β関数へ帰着できる典型例として大学数学で頻出です。
対称性と基本変形の考え方
まず重要なのは、この積分が0から∞までの無限区間積分であり、単純な代数変形だけでは扱いにくいという点です。
そこで一般的には、次の標準公式へ帰着させます。
∫0∞ x^{p-1} / (1 + x^q) dx
この形に変換できれば、β関数に直接結びつきます。
一般公式への帰着
今回の積分は p = 1, q = 4 に対応します。
よって次の標準変換が使えます。
∫0∞ 1/(1+x^4) dx = (1/4) ∫0∞ t^{1/4 – 1} / (1 + t) dt(置換 t = x^4)
ここで t = x^4 とおくと dt = 4x^3 dx となり、整理することでβ関数の形に変換できます。
β関数への変換
β関数は次の形で定義されます。
B(a,b) = ∫0∞ t^{a-1} / (1+t)^{a+b} dt
今回の形に合わせると次の対応になります。
a = 1/4, b = 3/4
したがって積分は次のように表せます。
∫0∞ 1/(1+x^4) dx = (1/4) B(1/4, 3/4)
ガンマ関数による最終結果
β関数とガンマ関数の関係は次の通りです。
B(a,b) = Γ(a)Γ(b) / Γ(a+b)
これを代入すると
(1/4) × Γ(1/4)Γ(3/4) / Γ(1)
Γ(1)=1より
∫0∞ 1/(1+x^4) dx = (1/4) Γ(1/4)Γ(3/4)
さらに反射公式 Γ(z)Γ(1−z)=π/sin(πz) を使うと
Γ(1/4)Γ(3/4) = π / sin(π/4) = π / (√2/2) = π√2
よって最終結果は
∫0∞ 1/(1+x^4) dx = (π√2) / 4 = π / (2√2)
まとめ
この積分は直接計算すると複雑ですが、置換によりβ関数へ帰着し、さらにガンマ関数の性質を用いることで美しい閉じた形に整理できます。結果として \(\frac{\pi}{2\sqrt{2}}\) という有名な定数に収束します。


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