二次不等式は同じ「>0」という形でも、式の構造や係数の条件によって解の形が大きく変わります。本記事では、(x-α)(x-β)>0 の場合と ax²+bx+c>0 の場合で解の意味が異なる理由を、基本から整理して解説します。
まずは (x-α)(x-β)>0 の意味
(x-α)(x-β)>0 は、2つの一次式の積が正になる範囲を求める問題です。
このとき重要なのは、αとβという「2つの根(解)」が必ず存在することです。
そのため数直線上では、2つの区間に分かれて解が出ます(x<α または x>β)。
符号の考え方がすべての基本
この問題の本質は「符号が同じか異なるか」です。
2つの因子がともに正、またはともに負のとき積は正になります。
このため解は2つの外側の区間に現れます。
ax²+bx+c の形は何が違うのか
ax²+bx+c>0 は、必ずしも2つの異なる実数解を持つとは限りません。
判別式 D=b²-4ac によって場合分けが必要になります。
D<0 のとき、この式は実数解を持たず、常に同じ符号を取ります。
D
例えば a>0 かつ D<0 の場合、放物線は常にx軸より上にあります。
つまりどのxを代入しても ax²+bx+c>0 が成立します。
そのため解は「すべての実数」となります。
なぜ同じ二次不等式でも形が変わるのか
(x-α)(x-β)>0 は「必ず2つの実数解がある前提」の形です。
一方 ax²+bx+c>0 は「解の個数が未確定」の一般形です。
この違いが解の形の違いを生みます。
グラフで見ると一発で理解できる
(x-α)(x-β) は必ずx軸と2点で交わる放物線です。
ax²+bx+c は条件次第で、交わらない・接する・2点で交わるの3パターンがあります。
このグラフ構造の違いが不等式の解に直結します。
まとめ
二次不等式の解は「形」ではなく「係数と判別式」によって決まります。
(x-α)(x-β)>0 は根が存在する前提の式であり、ax²+bx+c>0 は条件によって場合分けが必要な一般形です。
この違いを押さえることで、二次不等式の混乱は大きく減ります。


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