地震が起きた直後、テレビやスマホで続報を追うべきか、それとも不安が強くなるので見るのをやめるべきか迷うことがあります。このような「知りたい気持ち」と「怖さ」が同時に存在する状態には、一定の心理的な背景があります。
本記事では、そのような迷いがどのような心理状態にあたるのか、またその仕組みや対処の考え方について整理して解説します。
不安と情報欲求が同時に起こる心理状態
このような状態は、心理学的には「接近‐回避葛藤」と呼ばれる状態に近いものです。
接近したい(情報を得て安心したい)という気持ちと、回避したい(怖い情報を見たくない)という気持ちが同時に働いている状態です。
地震のような不確実性の高い状況では、この2つの欲求が強く衝突しやすくなります。
接近‐回避葛藤とは何か
接近‐回避葛藤とは、同じ対象に対して「近づきたい気持ち」と「避けたい気持ち」が同時に存在する心理状態です。
例えば「最新情報を知りたい」という接近動機と、「怖い情報を見て不安になりたくない」という回避動機が同時に働きます。
その結果、行動が決められず迷いが生じるのが特徴です。
災害時に迷いが強くなる理由
地震などの災害時は、状況が不確定で安全性が揺らいでいるため、不安が強くなりやすい状態です。
人は不安が強いと情報を求める傾向がありますが、同時に刺激の強い情報に対してストレスも感じやすくなります。
そのため「知りたいのに怖い」という矛盾した状態が生まれやすくなります。
情報を追い続けることの心理的負担
続報を常に追うことで、安心感を得られる場合もありますが、逆に不安を増幅させることもあります。
特に速報や被害情報は刺激が強く、ストレス反応を高める要因になります。
そのため、必要な情報だけを選択的に得ることが重要になります。
不安との向き合い方と情報の取り方
不安が強い場合は、情報取得の頻度や媒体を調整することが有効です。
例えば、一定時間ごとにまとめて確認する、信頼できる情報源だけを見るなどの方法があります。
また、自分の安全確保ができているかを優先的に確認することも重要です。
まとめ
地震時に「ニュースを見るべきか迷う」状態は、接近‐回避葛藤という心理状態に近いものです。
情報を知りたい欲求と不安による回避欲求が同時に働くことで、判断が難しくなります。
情報との距離を調整しながら、自分の心身の負担を軽減することが大切です。


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