広義積分では、まず積分区間内で被積分関数が発散する点を確認し、その後に収束判定を行います。さらに収束が確認できた場合は、適切な置換積分や特殊関数の性質を利用して値を求めます。ここでは、∫[0,1] logx/√(1−x²) dx の収束判定と具体的な計算手順を詳しく解説します。
まずは広義積分であることを確認する
対象となる積分は
I=∫[0,1] logx/√(1−x²) dx
です。
x=0ではlogx→−∞となるため特異点があります。
またx=1では√(1−x²)→0となります。
したがって、この積分は両端に特異性を持つ広義積分です。
収束判定を行う
まずx→0について調べます。
このとき
√(1−x²)→1
なので被積分関数はlogxと同程度になります。
一方、
∫[0,1] |logx| dx =1
は収束するため、x=0付近では可積分です。
次にx→1について調べると、
1−x²=(1−x)(1+x)≈2(1−x)
より
1/√(1−x²) は 1/√(1−x) と同程度になります。
√型特異点は指数が1/2であり、
∫[a,1] dx/√(1−x)
は収束します。
したがって元の広義積分は収束します。
三角置換で積分を変形する
x=sinθ と置換します。
すると
dx=cosθdθ
√(1−x²)=cosθ
となります。
また積分区間は
| x | θ |
|---|---|
| 0 | 0 |
| 1 | π/2 |
なので、
I=∫[0,π/2] log(sinθ)dθ
に変形されます。
有名積分を利用して値を求める
次の公式は解析学でよく知られています。
∫[0,π/2] log(sinθ)dθ=−(π/2)log2
この公式はベータ関数やガンマ関数の微分によって証明できます。
したがって直ちに
I=−(π/2)log2
が得られます。
ベータ関数を使った別解の考え方
より発展的には
F(a)=∫[0,1] x^(a−1)/√(1−x²) dx
を考え、aで微分する方法があります。
このとき微分によってlogxが現れるため、元の積分がF'(1)として計算できます。
大学レベルの解析学では、この方法がベータ関数とガンマ関数の応用例として扱われることがあります。
まとめ
積分 ∫[0,1] logx/√(1−x²) dx は、x=0とx=1に特異点を持つ広義積分ですが、両端とも可積分であるため収束します。
x=sinθ の置換によって ∫[0,π/2] log(sinθ)dθ に変形でき、有名積分の公式を用いることで値を求められます。
最終結果は
∫[0,1] logx/√(1−x²) dx = −(π/2)log2
となります。


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