場合の数を学び始めると、「ある問題では最後に2!や3!で割るのに、別の問題では割らないのはなぜだろう」と疑問に思うことがあります。特に重複順列と人の配置問題を比較すると、この違いが分かりにくく感じられます。しかし実は、『区別しているかどうか』という明確なルールがあります。この記事では、その考え方を体系的に整理してみましょう。
割る必要があるのは同じものを区別して数えてしまった場合
重複順列の問題では、例えばaabbcccを並べる場合、まず7!で数えるとa同士やb同士、c同士を区別して数えています。
しかし実際にはaは同じ文字、bも同じ文字、cも同じ文字です。
そのため、aを入れ替えても同じ並びなのに重複して数えてしまっています。
そこで2!、2!、3!で割って重複を除きます。
割る理由は『同じものを別物として数えてしまったから』です。
人の配置問題では人は区別されている
例えば男子4人、女子2人を並べる問題を考えます。
女子を配置するときに4×3と計算した場合、女子Aさんと女子Bさんは別人として扱われています。
つまり、A→1番目・B→2番目と、B→1番目・A→2番目は別の場合として数えているのです。
最初から区別して数えることが目的なので、2!で割る必要はありません。
具体例で比較してみる
例えば文字aaを2つの場所に置く場合を考えます。
1番目にa、2番目にaを置いても、a同士を交換しても見た目は変わりません。
したがって区別できないため2!で割ります。
一方、人Aと人Bを置く場合は交換すると別の配置になります。
| 対象 | 交換後 | 同じか |
|---|---|---|
| aとa | 変化なし | 同じ |
| AさんとBさん | 配置が変わる | 別物 |
この違いが『割る・割らない』の本質です。
判断基準は交換しても区別できるか
場合の数で迷ったときは、交換を考えると分かりやすくなります。
交換しても見分けがつかないなら重複して数えているので割ります。
交換した結果が別の状態になるなら、そのまま数えます。
これは順列、組合せ、重複順列のほぼ全ての問題で使える判断基準です。
受験でよくあるミス
受験生が最も間違えやすいのは、『同じもの』と『同じ種類の人』を混同することです。
女子2人という表現を見て、つい2!で割りたくなることがあります。
しかし、女子2人が別人である限り区別されています。
逆に文字や同じ色の玉などは区別されないため、重複分を割り算で除かなければなりません。
まとめ
重複順列で2!や3!で割るのは、同じ文字を区別して数えてしまった重複を除くためです。
一方、人の配置問題では、人は最初から区別されているため、交換すると別の場合になり、通常は割る必要がありません。
迷ったときは『交換しても見分けがつくか』を考えると判断しやすくなります。この考え方を理解すると、順列・組合せ・重複順列の多くの問題が整理できるようになります。

コメント