確率の問題では、計算そのものよりも「何を数えているのか」を理解することが大切です。特に、複数回取り出す問題では順番を考えるか考えないかによって答えが変わるように見えることがあります。この記事では、コーヒー3本を取り出す確率と、コーヒー2本・りんごジュース1本を取り出す確率の違いを、組み合わせを使わずに理解できるよう解説します。
コーヒー3本を取り出す確率が1/10になる理由
Aの袋にはコーヒー3本、りんごジュース2本の合計5本が入っています。
3回連続でコーヒーを引く確率は、1回目にコーヒーを引く確率が3/5、2回目が2/4、3回目が1/3です。
したがって、3/5×2/4×1/3=1/10となります。
この場合は「コーヒー・コーヒー・コーヒー」の1通りしか存在しないため、そのまま掛け算した結果が答えになります。
コーヒー2本・りんごジュース1本の場合は何が違うのか
一方で、3/5×2/4×2/3=1/5という計算は、「コーヒー→コーヒー→りんご」の順番で引く確率を求めています。
しかし問題は「コーヒー2本とりんごジュース1本を引く確率」であり、順番は指定されていません。
つまり次の3通りすべてを数える必要があります。
- コーヒー→コーヒー→りんご
- コーヒー→りんご→コーヒー
- りんご→コーヒー→コーヒー
あなたの計算は、このうち最初の1通りしか数えていないため、答えより小さくなってしまうのです。
組み合わせを使わずに計算する方法
それぞれの順番の確率を求めて足してみましょう。
コーヒー→コーヒー→りんご
3/5×2/4×2/3=1/5
コーヒー→りんご→コーヒー
3/5×2/4×2/3=1/5
りんご→コーヒー→コーヒー
2/5×3/4×2/3=1/5
どの順番も1/5になるため、合計は1/5+1/5+1/5=3/5です。
これが解答に書かれている3/5と一致します。
なぜ組み合わせでは3C2が掛かるのか
組み合わせの解法では、3C2×2C1÷5C3という形になります。
ここで3C2は「3本選ぶ位置のうち、どこにコーヒー2本を置くか」を表しています。
実際には先ほど列挙した3通りの順番と対応しています。
| 順番 | コーヒーの位置 |
|---|---|
| CCJ | 1番目・2番目 |
| CJC | 1番目・3番目 |
| JCC | 2番目・3番目 |
つまり3C2は、順番を1つずつ数える代わりに一気にまとめて数えているだけなのです。
似た問題で間違えやすいポイント
確率の問題でよくあるミスは、「特定の順番の確率」と「条件を満たす全体の確率」を混同することです。
例えばサイコロを3回振って2回だけ偶数が出る確率を求めるときも、「偶数→偶数→奇数」の1通りだけでは不十分です。
「偶数→奇数→偶数」「奇数→偶数→偶数」も含める必要があります。
今回の問題も全く同じ考え方です。
まとめ
コーヒー3本を取り出す場合は順番が1通りしかないため、そのまま掛け算した確率が答えになります。一方、コーヒー2本・りんごジュース1本の場合は順番が3通り存在するため、1/5はそのうち1通りの確率にすぎません。
組み合わせを使わなくても、「CCJ」「CJC」「JCC」の3通りを考えて足し合わせれば3/5と求められます。確率問題では、まず『その条件を満たす並び方は何通りあるか』を確認する習慣をつけると理解しやすくなります。


コメント