近鉄1437系VW39編成は、機器更新によって従来とは異なる走行音を発するようになり、多くの鉄道ファンの注目を集めています。特に起動時にはSiC-VVVFらしい高周波音が聞こえる一方で、中高速域ではGTO-VVVF時代を思わせる音色が残っていることから、インバータ装置だけでなく主電動機も交換されたのか気になる方も多いでしょう。本記事では、VVVF制御と主電動機の関係を踏まえながら、この現象について解説します。
VVVFインバータ更新で走行音はどう変わるのか
VVVFインバータ装置は、主電動機へ供給する電圧や周波数を制御する装置です。GTO素子からIGBTやSiC素子へ更新されると、スイッチング周波数や制御方式が変化するため、走行音も大きく変わる場合があります。
一般的にはSiC-VVVF化によって高周波で滑らかな音になる傾向がありますが、制御ソフトや車両特性によっては従来車を意識した音になることもあります。
走行音はモーターだけで決まるわけではない
鉄道車両の走行音は主電動機そのものの音だけでなく、VVVFインバータの制御方式、ギア比、駆動装置、台車構造など複数の要素によって形成されます。
そのため、同じ主電動機を使用していてもインバータを変更すると音が変わりますし、逆に新しいインバータでも従来の主電動機との組み合わせによって過去の車両に近い音になる場合があります。
走行音がGTO時代に似ているからといって、必ずしもGTO機器や旧型モーターが残っているとは限りません。
主電動機は交換された可能性が高いのか
一般的な機器更新工事では、VVVFインバータ装置のみ更新され、主電動機は継続使用されるケースが少なくありません。
主電動機は耐久性が高く、絶縁更新や整備を行いながら長期間使用できるためです。
そのため、機器更新後に走行音が変化しても、必ずしもモーター交換を意味するわけではありません。
中高速域でGTO風の音が聞こえる理由
近年のVVVF制御装置では、効率や乗り心地を考慮して速度域ごとに異なる制御パターンを採用することがあります。
起動直後はSiC特有の高周波音を発しながらも、中高速域では周波数変化の仕方によって従来のGTO車両に近い音色に聞こえる場合があります。
また、主電動機や駆動装置が従来のままであれば、その固有音が残るため、鉄道ファンには懐かしい音として認識されることがあります。
機器更新車の走行音を分析するポイント
走行音から車両の構成を推測する際は、次の点を総合的に観察すると理解が深まります。
| 観察ポイント | 確認内容 |
|---|---|
| 起動音 | VVVF素子や制御方式の特徴 |
| 中高速域の音 | 周波数制御やモーター特性 |
| 機器更新内容 | インバータのみか、電動機も更新されたか |
| 車両資料 | メーカーや事業者の発表内容 |
音だけで機器構成を断定することは難しいため、公式資料や更新内容と照らし合わせることが重要です。
まとめ
近鉄1437系VW39編成で起動時はSiCらしい音、中高速域ではGTO時代を思わせる音が聞こえるとしても、それだけで主電動機まで新型へ交換されたとは断定できません。
鉄道車両の走行音はVVVFインバータ、主電動機、駆動装置など複数の要素によって決まります。一般的な更新工事ではインバータのみ交換される例も多く、音の変化だけで機器構成を判断するのは難しいため、公式発表や技術資料を併せて確認することが大切です。


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