複素関数 f(z)=z^{1/3} の分枝について、f(1)=e^{2πi/3} となる場合の z=1 での整級数展開を考えます。この問題では、分枝の選択と展開方法を正しく理解することが重要です。
分枝の選択
f(z)=z^{1/3} は三価関数であり、各 z≠0 に対して三つの値を持ちます。f(1)=e^{2πi/3} を満たす分枝を選ぶ必要があります。
一般に z^{1/3}=e^{(1/3) Log z} と書き、Log z は主値対数ではなく、適切に分枝をずらしたものを使います。この場合、Log 1=2πi に対応させると f(1)=e^{2πi/3} となります。
変数変換
整級数展開を行うため、w=z-1 と置きます。すると z=1+w となり、展開は w=0 の周りで行うことができます。
f(1+w)=(1+w)^{1/3}=e^{(1/3) Log(1+w)}
級数展開
対数の級数展開を用います。|w|<1 の範囲で
Log(1+w)=w-w^2/2+w^3/3-…
したがって f(1+w)=e^{(1/3) Log(1+w)}=e^{(1/3)(w-w^2/2+w^3/3-…)}
指数関数の冪級数展開 e^x=1+x+x^2/2!+x^3/3!+… を使うと、
f(1+w)=1+(1/3)w+(1/3^2 – 1/6)w^2+((1/3^3)-(1/3*6)+(1/18))w^3+… となり、整級数として展開されます。
まとめ
1. f(z)=z^{1/3} の分枝を f(1)=e^{2πi/3} に合わせて選ぶ。
2. z=1 で展開するため w=z-1 を導入。
3. (1+w)^{1/3}=e^{(1/3) Log(1+w)} と書き、Log(1+w) を級数展開。
4. 指数関数の冪級数展開を適用し、整級数を得る。
この方法により、選択した分枝で z=1 周りの整級数展開が完成します。


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