絵本やマンガの原画が怖く見える心理的理由と画風の特徴

美術、芸術

子どもの頃に読んだ絵本や見たアニメの一部の原画が、大人になって見返すと怖く感じることがあります。例えば、グリム童話の挿絵や、マリッジトキシン、あかね噺の原作マンガ、キヨノサチコ作『ノンタン』の一部の絵などです。では、なぜこれらの作品は特定の画風や状況によって怖く見えるのでしょうか。

1. 表情や構図の誇張による心理的影響

多くの原画では登場人物や動物の表情が誇張されて描かれます。喜怒哀楽の表現が強すぎる場合、特に怒りや恐怖の要素は、観る側に不安や恐怖を感じさせやすくなります。

また、ラプンツェルやブレーメンの音楽隊の原画では、画面構図やキャラクターの配置が不自然に強調されることがあります。これが不安定さや異様さとして感覚的に受け取られ、怖さにつながることがあります。

2. 光と影の使い方

原画は印刷やアニメ化の際に明るく柔らかく見える場合がありますが、原画では影や線の濃淡が強く、暗い印象を与えることがあります。影の強調や背景の暗さは、人間の脳に危険信号として認識されやすく、結果として怖さを感じる原因となります。

3. デフォルメや抽象表現の違和感

キヨノサチコ作『ノンタン』など、普段は可愛いキャラクターでも、原画では線や表情がデフォルメされすぎていたり、抽象的な表現が残っている場合があります。この違和感が無意識に恐怖感として脳に伝わることがあります。

4. 文化的・心理的背景

グリム童話や昔の日本の絵本は、昔の物語として恐怖や戒めの要素を含むことが多く、原画もそれに合わせて描かれています。現代のアニメやDVD版では、演出や色彩でその怖さが和らげられているため、子どもにとっては平気でも、大人が原画を見ると怖く感じる場合があります。

5. 見る環境やズーム効果

Qさまなどの番組で使用されるズームアウト問題では、挿絵を拡大して細部まで見ることがあります。細かい線や不自然な表情を普段より強く認識するため、恐怖感や不気味さが増幅されることがあります。

まとめ

原画が怖く見える要因は複数あります。誇張された表情や構図、光と影の強調、デフォルメや抽象表現、文化的背景、さらにズームや拡大による視覚の強調などが組み合わさることで、観る側に不安や恐怖を感じさせるのです。アニメ化や絵本化で色彩や演出が柔らかくなると怖さは軽減されますが、原画ではその意図的または偶然の強調が怖さとして残ることがあります。

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