ベクトル同士の掛け算とは?「ω×r」は外積なのかをわかりやすく解説

大学数学

ベクトルを学び始めると、「ω×r」のような式を見て、この×は普通の掛け算なのか、それとも別の意味なのか疑問に感じることがあります。実際には、ベクトル同士にはいくつかの『積』が存在し、それぞれ意味や計算結果が異なります。

この記事では、ベクトル同士の掛け算にはどのような種類があるのか、「ω×r」は何を表しているのか、そして内積や外積の違いについてわかりやすく解説します。

ベクトル同士の普通の掛け算はあるのか

数値同士であれば、3×5のような通常の掛け算が定義されています。

しかしベクトルの場合は、単純に各成分を掛け合わせるような『普通の掛け算』は一般的には定義されていません。

その代わり、数学や物理では目的に応じて複数の積が定義されています。

つまり、ベクトル同士の積は1種類ではなく、どの積を意味するかが記号によって決まります。

ベクトルの内積とは

最もよく使われるのが内積です。

内積は一般に「・」や「⋅」で表されます。

例えばベクトルaとベクトルbの内積は a・b と書きます。

内積の結果はベクトルではなく数値になります。

また、内積はベクトル同士のなす角を調べたり、垂直かどうかを判定したりするときに利用されます。

ベクトルの外積とは

一方、「×」が使われている場合は、多くの場合で外積を表します。

したがって、ω×rと書かれている場合は、通常はωとrの外積を意味します。

外積は主に3次元空間で定義され、結果は数値ではなく新しいベクトルになります。

そのベクトルは、もとの2つのベクトルの両方に垂直な方向を向きます。

物理学では回転や力のモーメントなどを表す際によく登場します。

内積と外積の違い

項目 内積 外積
記号 ×
結果 数値 ベクトル
主な用途 角度や射影 回転や面積
定義される空間 2次元・3次元以上 主に3次元

同じ『積』という名前でも、結果や用途が大きく異なります。

問題文でどちらを使うのかを見極めることが重要です。

物理で「ω×r」がよく出てくる理由

物理学ではωが角速度ベクトル、rが位置ベクトルを表すことがあります。

このときω×rは速度ベクトルを表す式として頻繁に登場します。

例えば回転運動をしている物体の速度は、角速度ベクトルと位置ベクトルの外積で求められます。

そのため、物理の教科書や大学レベルの力学では「ω×r」という表記をよく見かけます。

記号だけでは判断できない場合もある

数学や物理の分野によっては独自の記号の使い方をする場合もあります。

そのため、厳密には問題文や教科書の定義を確認することが大切です。

ただし、特別な説明がない限り、ベクトル同士の「×」は外積を意味すると考えてよいケースがほとんどです。

まとめ

ベクトル同士には通常の数値のような掛け算はなく、用途に応じて内積や外積が定義されています。

「ω×r」のように×が使われている場合は、一般的には外積を表します。

内積は数値を返し、外積はベクトルを返すという違いを理解すると、ベクトルの式を読み解きやすくなります。特に物理ではω×rが頻繁に登場するため、外積の意味を押さえておくと学習がスムーズになるでしょう。

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