斜面を直線上に転がり落ちる球の加速度を求める問題は、運動方程式と回転運動の知識を組み合わせる典型的な物理の問題です。ここでは理論式の導出手順をわかりやすく解説します。
球の運動を考える
半径R、質量mの球が滑らない斜面角θの斜面を転がる場合、球には重力、支持力、摩擦力が作用します。滑らない転がりでは、摩擦力によって回転運動が生じます。
運動方程式を立てる
重力加速度をgとすると、球の重心に沿った力の方程式は次の通りです。
m·a = m·g·sinθ – F_f
ここでF_fは転がり摩擦力、aは球の重心加速度です。
回転運動の方程式
転がり摩擦によるトルクを考えると、回転運動の方程式は次のようになります。
I·α = F_f·R
ここでIは球の慣性モーメント、αは角加速度です。球の慣性モーメントは固体球でI = (2/5)m·R²です。
滑らない転がり条件より a = α·R なので、α = a/R を代入すると F_f = I·a / R² = (2/5)m·a となります。
加速度の理論式の導出
重心の運動方程式にF_fを代入します。
m·a = m·g·sinθ – F_f = m·g·sinθ – (2/5)m·a
これを整理すると。
m·a + (2/5)m·a = m·g·sinθ → (7/5)m·a = m·g·sinθ
したがって、球の重心加速度aは。
a = (5/7)·g·sinθ
ポイントのまとめ
- 滑らない転がりでは摩擦力が回転を生み出す
- 球の慣性モーメントはI = 2/5 m R²
- 重心加速度の理論式は a = (5/7) g sinθ
この式を用いれば、任意の斜面角θで球が転がるときの加速度を計算できます。摩擦が十分にある前提であることに注意してください。


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