数IIで登場する三次式の展開では、「計算自体はできるのに符号だけ間違える」という人が非常に多いです。
特に、(2x-3)^3 のようにマイナスが入った式では、途中で符号が混乱しやすくなります。
この記事では、なぜ 8x^3 の次の項が「+36x^2」ではなく「-36x^2」になるのかを、公式の意味から丁寧に解説します。
まずは三乗の公式を確認する
(a-b)^3 の展開公式は次の形です。
(a-b)^3=a^3-3a^2b+3ab^2-b^3
ここで大切なのは、符号が
- +
- −
- +
- −
の順番になっていることです。
つまり、マイナスを含む式では、途中の項にもマイナスが現れます。
(2x-3)^3 に公式を当てはめる
今回の式では、
| 文字 | 対応 |
|---|---|
| a | 2x |
| b | 3 |
です。
これを公式に代入すると、
(2x-3)^3=(2x)^3-3(2x)^2・3+3(2x)・3^2-3^3
となります。
1つずつ計算してみる
順番に計算すると、
(2x)^3=8x^3
次に、
-3(2x)^2・3
を計算します。
(2x)^2=4x^2 なので、
-3×4x^2×3=-36x^2
ここでマイナスが付くのです。
つまり、
「-3a^2b」の“−”を落としてしまうと、+36x^2 になってしまう
ということです。
残りの項も計算する
続いて、
+3(2x)・3^2
を計算します。
3^2=9 なので、
3×2x×9=54x
最後は、
-3^3=-27
です。
したがって答えは、
8x^3-36x^2+54x-27
になります。
なぜ符号ミスが起こりやすいのか
三次式では、数字の計算よりも「符号処理」でミスする人が多いです。
特に次のような間違いがよくあります。
- 公式のマイナスを忘れる
- (-3)^2 と 3^2 を混同する
- 途中式を書かず暗算する
今回の場合は、「-3a^2b」の最初のマイナスを落としてしまった可能性が高いです。
展開で符号ミスを減らすコツ
符号ミスを防ぐには、途中式を省略しないことが大切です。
たとえば、
-3(2x)^2・3
をいきなり計算せず、
-3×4x^2×3
のように一段階ずつ変形すると、マイナスを見失いにくくなります。
また、公式を「丸暗記」ではなく、
+ − + −
と符号の流れごと覚えるとかなりミスが減ります。
実は二項定理でも同じ結果になる
高校数学では後に「二項定理」を学びます。
(a-b)^3 は、
a^3+3a^2(-b)+3a(-b)^2+(-b)^3
として考えることもできます。
ここでも、(-b)^1 や (-b)^3 の部分がマイナスになるため、最終的に
+ − + −
という並びになります。
つまり、今回のマイナスは偶然ではなく、数学的なルールによって決まっているのです。
まとめ
(2x-3)^3 の展開で 8x^3 の次が -36x^2 になるのは、三乗公式の
-3a^2b
の部分にマイナスが含まれているからです。
今回の計算では、
-3×(2x)^2×3=-36x^2
となります。
三次式では、数字よりも符号処理が重要です。
途中式を丁寧に書き、公式の「+ − + −」の流れを意識することで、符号ミスはかなり減らせます。


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