国語表現では、「あいまいな文」を別の言い方に直して、意味が一つだけに伝わるようにする問題がよく出題されます。
特に、「誰が〜しているのか」「どこまでが修飾されているのか」が曖昧になる文は典型問題です。
この記事では、実際によく出題される「あいまいな文」の考え方を整理しながら、例文の二通りの解釈と書き換え例をわかりやすく解説します。
あいまいな文とは何か
あいまいな文とは、一つの文なのに複数の意味に受け取れてしまう文のことです。
主に次のような原因で起こります。
- 修飾語がどこにかかるかわからない
- 主語が省略されている
- 「自分」など指す相手が不明
- 読点がない
国語表現では、「誰がどうしたのか」を明確に書き換える力が求められます。
①「彼はほほえみながら絵を眺めている友人に語りかけた」の解釈
この文は、「ほほえみながら」が誰にかかるのか曖昧です。
つまり、次の二通りに読めます。
解釈1:彼がほほえみながら語りかけた
この場合、「彼」が笑顔で友人に話しかけています。
友人は絵を眺めています。
意味が明確になるように書き換えると、次のようになります。
彼は、ほほえみながら、絵を眺めている友人に語りかけた。
または、
彼はほほえみながら、絵を眺めている友人に話しかけた。
解釈2:友人がほほえみながら絵を眺めていた
この場合、笑っているのは友人です。
彼は、その友人に語りかけています。
書き換えると次のようになります。
彼は、ほほえみながら絵を眺めている友人に語りかけた。
さらに明確にすると、
彼は、ほほえみながら絵を眺めている友人に話しかけた。
あるいは、
彼は、絵を眺めながらほほえんでいる友人に語りかけた。
②「父は友人に自分の時計を持っていたほうがよいと言った」の解釈
この文では、「自分」が誰を指しているのか曖昧です。
つまり、「父自身」なのか、「友人」なのかがわかりません。
解釈1:父が自分の時計を持っていたほうがよい
この場合、「自分」は父を指します。
つまり、父が自分の時計を持つべきだと友人に言ったという意味です。
書き換えると、
父は友人に、自分自身の時計を持っていたほうがよいと言った。
または、
父は友人に、父自身の時計を持っていたほうがよいと言った。
解釈2:友人が自分の時計を持っていたほうがよい
こちらは、友人に対して「あなた自身の時計を持ったほうがいい」と父が言った意味です。
書き換えると、
父は友人に、友人自身の時計を持っていたほうがよいと言った。
または、
父は友人に、自分専用の時計を持ったほうがよいと言った。
あいまいな文を見抜くコツ
問題を解く時は、「誰がその動作をしているのか」を確認すると見抜きやすくなります。
特に次の言葉は注意が必要です。
- 〜ながら
- 自分
- 彼・彼女
- その人
また、「この言葉は誰にかかる?」と考える癖をつけると、解きやすくなります。
国語表現では「読点」も重要
あいまいさは、読点(、)で変わることもあります。
例えば、
「彼は、ほほえみながら、絵を眺めている友人に語りかけた」
と書くと、「ほほえみながら」が彼にかかりやすくなります。
一方、
「彼は、ほほえみながら絵を眺めている友人に語りかけた」
だと、友人がほほえんでいるようにも読めます。
つまり、読点は意味を整理する役割も持っています。
まとめ
あいまいな文は、「誰が何をしているか」が複数通りに読める文です。
①の文では「ほほえみながら」が彼にも友人にもかかるため、二通りの意味が生まれます。
②の文では「自分」が父なのか友人なのか不明なため、解釈が分かれます。
国語表現では、修飾語や指示語を具体的に書き換えることで、意味を明確にすることが大切です。
「誰がその動作をしているのか」を意識すると、あいまいな文は見抜きやすくなります。


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