英文読解をしていると、「カンマで区切られているけれど、どういう構造なのか分からない」と感じる文に出会うことがあります。特に論説文では、長い名詞句を並列して情報を積み重ねる書き方があり、日本語感覚では少し読みにくく感じる場合があります。この記事では、『テーマ別英文読解教室』に出てくる例文をもとに、カンマ列挙の構造や読み方のコツを整理します。
まず文全体の骨格を確認する
問題の英文は次の構造になっています。
Something else one has to add is A, B, C.
つまり、文の骨格自体は非常にシンプルです。
| 部分 | 役割 |
|---|---|
| Something else one has to add | S(主語) |
| is | V(動詞) |
| the fatigue…, the exposure…, the disturbance… | C(補語) |
つまり、「さらに付け加えるべきものは A・B・C である」という構造です。
カンマで並んでいる3つは、is の補語として並列されています。
まず「A, B, C が全部 is の後ろに並んでいる」と捉えると整理しやすくなります。
3つは「同格」ではなく「並列」
質問文で感じられている違和感は、おそらく「カンマでつながっているけれど、同格っぽくない」という部分だと思われます。
実際、この3つは同格ではなく、単純な名詞句の並列です。
具体的には以下の3つです。
- the fatigue of the journey
- the exposure to infectious diseases in overcrowded cars
- the disturbance to the gastro-intestinal functions caused by the strain and anxiety…
つまり、「疲労」「感染危険」「胃腸障害」という3つの“追加される問題点”を列挙しています。
英語では、このように抽象名詞を重ねて論理的に並列する書き方が、論説文では比較的よく見られます。
論説文では「重い名詞句の列挙」が起こることがある
日本語では、長い説明が続くと一度文を切りたくなることがあります。
しかし英語の論説文では、「名詞句をそのまま積み重ねる」書き方が比較的多く見られます。
特に学術文・評論文では、以下のような特徴があります。
- 抽象名詞が多い
- 修飾語が長い
- 並列が続く
- カンマで情報追加する
今回の文でも、最後の
the disturbance to the gastro-intestinal functions caused by the strain and anxiety of having to reach the office or factory on time
が非常に長いため、「構造が崩れているように見える」感覚が出やすくなっています。
しかし文法的には、単に3番目の名詞句が重いだけです。
最後の名詞句を分解すると理解しやすい
特に難しく感じやすいのは3つ目の名詞句です。
これは段階的に分けるとかなり見えやすくなります。
まず中心は。
the disturbance to the gastro-intestinal functions
=「胃腸機能への障害」
そこへ。
caused by the strain and anxiety
=「緊張や不安によって引き起こされる」
さらに。
of having to reach the office or factory on time
=「時間通りに職場へ到着しなければならないという」
が anxiety を説明しています。
つまり、修飾が後ろへ後ろへ連なっている構造です。
英語では、この「後置修飾の連鎖」が長文読解で非常に重要になります。
英文読解では「意味のまとまり」で切るのが重要
この種の英文を読む時、日本語の感覚で一語ずつ処理すると苦しくなりやすいです。
そのため、「意味のまとまり」で読む癖をつける人も多いです。
例えば今回なら。
- 通勤疲労
- 感染症リスク
- ストレス由来の胃腸障害
という3項目だと掴めると、全体構造がかなりシンプルになります。
つまり、「長い英文」ではなく、「3つの問題点列挙」と理解できるようになります。
論説文では特に、“文法解析”と同時に、“論理の箇条書き化”をする読み方が有効な場合があります。
まとめ
この英文は、「Something else one has to add is A, B, C」というシンプルなSVC構造でできています。
カンマで区切られている3つは同格ではなく、is の補語として並列されている名詞句です。
特に最後の名詞句が長いため複雑に見えますが、後置修飾を段階的に分解すると理解しやすくなります。
論説文では、このような“重い名詞句の列挙”は比較的よく使われるため、「意味のまとまり」で読む意識を持つと、英文構造が整理しやすくなります。


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